明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

「教育は唯一奪われないもの」パレスチナ難民の思いに応える

明治大学 国際日本学部 特任准教授 岸 磨貴子

越境の経験を重ねることで高まる対応能力

岸 磨貴子 この国際交流学習の経験は、パレスチナ難民の子どもたちだけでなく、日本の子どもたちにとっても大きな経験になりました。例えば、学校では知らないことはなんでも質問して良いと思っていた日本の子どもたちが、パレスチナ難民の子に質問するときには配慮も必要であるということを知りました。その理由を考えることで、世界の出来事やグローバルな問題への理解を深め、世界の見方が変わっていったのです。

 いま、日本では、OECDが変化の激しい21世紀に求められる主要能力として定めたキー・コンピテンシーなど新しい能力の育成をめざして、アクティブ・ラーニングの考えを導入するなど教育改革が進められています。アクティブ・ラーニングでは、子どもたちは話し手になったり、評価者になったり、支援者になったり、グループリーダーになったり、記録係になったり、いろんな自分を試すことができます。また、ICTを使うことで、さらにその可能性は広がります。いろんな自分になるためには、これまでの価値観ややり方が通用しないことがあります。そのたびに、自分の当たり前を問い直し、問いを持ち、視野や価値観を広げていきます。このように今までの価値観ややり方が通用しない越境の経験を積み重ねていくことで、変化する状況にも対応できるようになります。それが、新たな自分を発見するとともに、自分の選択肢を広げ、可能性を広げることであり、キー・コンピテンシーの育成につながることだと考えます。

国際の関連記事

移民を引き寄せるアメリカの魅力が、日本にはあるか

2020.6.3

移民を引き寄せるアメリカの魅力が、日本にはあるか

  • 明治大学 政治経済学部 専任講師
  • 下斗米 秀之
歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

2020.4.1

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

  • 明治大学 理工学部 教授
  • 林 ひふみ
日本企業のアジア進出は、日本人のあり方を見直すきっかけになる

2019.9.11

日本企業のアジア進出は、日本人のあり方を見直すきっかけになる

  • 明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 准教授
  • 藤岡 資正

Meiji.netとは

Meiji.net英語版

特別授業

新着記事

2020.07.08

ブランド価値の向上が日本企業の課題

2020.07.01

「経営を見える化」する力が「ビジネス」を変える

2020.06.24

子どもの権利を見落とす/教師の権利も見落とされる「ブラック」な学校

2020.06.17

インテリジェンス研究:安全と権利自由の「両立」をいかにして実現するか

2020.06.10

書店が本の価格を決めたら、本はもっと売れる!?

人気記事ランキング

1

2017.10.04

精神鑑定は犯人救済のために行うのではない

2

2020.04.01

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

3

2020.07.08

ブランド価値の向上が日本企業の課題

4

2017.10.18

ゲーテッド・コミュニティの実態に迫り、その“可能性”を探る

5

2017.06.14

現代の経済学では説明できない!? 縄文時代の持続可能性社会

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム