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本当の意味での自己責任を考え、自分でできることを実行する

近年は、災害が起こると全国からボランティアが集まり、様々な活動をするようになりました。がれきの撤去や、物資の配送や配布など、被災した地域にとってはマンパワーが必要で、その意味ではボランティア活動はとても重要です。

さらに、最近、重要視されるようになってきたのが、専門ボランティアです。医療や福祉、復興のための計画づくり、実際に図面を引くことができる人など、専門技能をもち、具体的な課題に対処できるボランティアも同時に求められているのです。

もちろん倒壊した家屋からの家財搬出など、最初期の活動支援も重要なことに変わりはありませんが、それにとどまらず、地域の復興をサポートするために長期間にわたって関わることも必要です。

例えば、前回述べたような、復興のための住民の話し合いでも、なかなか本心を言えない方や、決まっていく内容に違和感を覚えつつも、自分の考えを上手く説明できない方もいます。そうした方たちの本音を少しずつ、解きほぐすようにして聞いていく第三者の立場の支援者が必要です。

こうしたボランティアのあり方を考え、被災した地域に関わっていくことも、これからの重要な支援活動になると思います。

また、被災した地域の人たちの中にも、そうした専門技能や経験をもっている人がいます。彼らを一括りに「被災者」として、「一方的に助けられる人々」と見なすのではなく、被災地に暮らす個人の力を認め、発揮してもらうことも、住民主体の自助と、公助、共助の協調、相互補完に繋がっていくと思います。

実は、東日本大震災の1ヵ月ほど前にニュージーランドでも大地震が起き、壊滅状態になった町もありました。

その町では、復興活動が始まると、スタジアムに復興の絵図面を公開し、誰もが来て自由に意見を書き込めるようにさまざまな工夫を凝らしました。意見は6週間の活動で10万6千件も集まり、町はそれを取りまとめて復興計画をつくり、町づくりを始めたのです。

住民主体と、それを補完する仕組みが、災害復興時にも機能する社会のあり方には、私たちも学ぶところがあると思います。

最後に、日本は自然災害が起きやすい国です。近年は、大きな災害が続いています。被災地を支援する活動に参加することもとても大切ですし、自分自身が被災することに備えることも必要です。

しかし、忙しい日常生活のなかで、平時からあらゆる防災手段を考えて生活することは、現実にはなかなか難しいことです。

ひとまず、最初の一歩として、この連載で述べてきたように、本当の意味での自己責任を考え、行政機関などが発信している防災に関する情報に触れたり、いざというときに頼れる公的な支援制度などを調べておくことが大切だと思います。

#1 自然災害の備えに正解はない!?
#2 どうすれば安全な避難ができるの?
#3 住民主体の防災とは自己責任ということ?
#4 復興とは町を元に戻すこと?
#5 災害に備えて私たちにできることは?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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