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日本は、女性の政治参画「後進国」から脱却できるか

明治大学 政治経済学部 准教授 木寺 元

2018年5月、選挙の候補者の男女均等を目指す「候補者男女均等法」が成立しました。しかし、これには罰則規定がなく、各政党にできる限り均等にする努力を求める法律です。はたして実効性があるのか、疑問視する声もありますが、この法律を女性政治家が増える第一歩にするのは、実は、私たち有権者です。

日本の女性議員の比率は世界193ヵ国中、160位

木寺 元 「候補者男女均等法」が成立しましたが、背景には、日本の女性議員があまりにも少ないという現状があります。2018年5月1日現在の調査によると、日本の衆議院における女性議員の比率は10.1%で、これは世界各国の下院と比較すると、193ヵ国中160位です。現在、上位のスウェーデン(43.6%)は1970年には14.0%、同じくノルウェー(39.6%)は9.3%、イギリス(29.6%)にいたっては4.1%だったことを見ると、各国ともこの50年の間、女性議員の数を増やすために様々な努力や改革を行ってきたことがわかります。例えば、韓国も長い間、日本と同じような状況でした。しかし、2000年以降政党法改正を行い、比例代表の名簿の50%を女性に割り当てる、小選挙区の候補者の30%を女性にするなどの改革を行います。各党の取り組みを政党に対する補助金額に反映させるなどした結果、女性議員が徐々に増え、現在では17.0%に達し、日本に大きく差をつけているのです。このように見てくると、女性の政治への参画を支援する制度面において、日本はまったくの後進国であることがわかります。

 議員を選出するのは有権者であり、有権者に認められないから女性議員は増えないのだという意見があります。が、2015年の統一地方選挙のデータを見ると、女性候補者の当選率は81.0%、男性候補者の当選率は79.7%で、女性の方が若干高いのです。つまり、女性議員が少ないのは、立候補しても選ばれないからではなく、そもそも立候補者が少ないのが大きな要因であるといえます。その意味で、「候補者男女均等法」が成立したことは大きな一歩になると思います。この法律には罰則規定がなく、各政党の努力に委ねられるところが大きいのですが、逆にいえば、各政党の姿勢が如実に出ると思います。有権者は、もちろん、選挙の際の争点をしっかり見定めなくてはいけませんが、どの政党が「候補者男女均等法」に前向きに取組んでいるか否かにも注目するべきポイントになるでしょう。「候補者男女均等法」が改革への第一歩になるのか、それは私たち有権者に委ねられているのです。

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