明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

協働のガバナンスが、社会課題を解決する。

源 由理子 源 由理子 明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 教授

ガバナンスの3つのアクター、それは「政府」「企業」「市民社会」

源由理子教授 現代は「ガバナンス」の時代であるといわれる。ガバナンスという言葉は「統治」や「運営」といった意味であるが、国際開発援助の分野では、世界銀行によって比較的早くからガバナンスの概念が使われてきた。各国政府と国際機関、国際NGOとの協調をめざすグローバル・ガバナンス論に見られるように、さまざまなアクターとのパートナーシップの重要性が示されてきた。これはグローバリゼーションがもたらした経済的発展の一方で、所得格差や環境破壊といった、一つの国だけでは解決できないグローバル・イシュー(地球的課題)が顕在化してきたためである。不可逆的な現象であるグローバリゼーションは、グローバルかつローカルな多次元で進行している。国家の統治能力が相対的に低下する中で、一つの国の中の社会課題を解決するにあたっても、政府、企業や市民社会とのパートナーシップによる協働のガバナンスが求められている。
 協働とは、異なる役割を持つアクターが、同じ目標に向かって、同じベクトルをもって働いていくことである。「政府」、「企業(経済)」、「市民社会」という3つのアクターは、それぞれ考え方や立場も違う。さらに、グローバリゼーションが進展するなかで、価値も多元化している。多元的な価値のなかで、一つの目標に向かうのは簡単なことではない。そのためには、多様な人が集まって意見を形成していく「討議の場」をもつことが必要になる。

社会・ライフの関連記事

行動経済学によって人は自由になる? 従属的になる?

2021.4.21

行動経済学によって人は自由になる? 従属的になる?

  • 明治大学 情報コミュニケーション学部 専任講師
  • 後藤 晶
建築シミュレーションで安心と快適を見える化する

2021.3.3

建築シミュレーションで安心と快適を見える化する

  • 明治大学 理工学部 准教授
  • 樋山 恭助
なにを得るために個人の情報をやり取りするのか?

2021.2.3

なにを得るために個人の情報をやり取りするのか?

  • 明治大学 商学部 教授
  • 福田 康典
動物の移動や行動がわかると、効果的な環境保全もわかってくる

2021.1.13

動物の移動や行動がわかると、効果的な環境保全もわかってくる

  • 明治大学 研究・知財戦略機構 特任准教授
  • 山本 誉士

新着記事

2021.05.06

現場に足を運び、「目」と「耳」で吸収しよう

2021.04.28

アメリカに、キノコ雲をマスコットにする高校があるのはなぜか?

2021.04.26

様々な分野の知見を結集し、課題解決を図ろう

2021.04.22

異文化交流をきっかけに、人生の本質を見直そう

2021.04.21

行動経済学によって人は自由になる? 従属的になる?

人気記事ランキング

1

2021.04.28

アメリカに、キノコ雲をマスコットにする高校があるのはなぜか?

2

2020.04.01

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

3

2019.07.31

万葉集に由来する「令和」に込められた、時代にふさわしい願い

4

2018.01.26

#3 日本国憲法は「押しつけられた憲法」か?

5

2017.10.18

ゲーテッド・コミュニティの実態に迫り、その“可能性”を探る

リレーコラム