明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

協働のガバナンスが、社会課題を解決する。

明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 教授 源 由理子

ガバナンスの3つのアクター、それは「政府」「企業」「市民社会」

源由理子教授 現代は「ガバナンス」の時代であるといわれる。ガバナンスという言葉は「統治」や「運営」といった意味であるが、国際開発援助の分野では、世界銀行によって比較的早くからガバナンスの概念が使われてきた。各国政府と国際機関、国際NGOとの協調をめざすグローバル・ガバナンス論に見られるように、さまざまなアクターとのパートナーシップの重要性が示されてきた。これはグローバリゼーションがもたらした経済的発展の一方で、所得格差や環境破壊といった、一つの国だけでは解決できないグローバル・イシュー(地球的課題)が顕在化してきたためである。不可逆的な現象であるグローバリゼーションは、グローバルかつローカルな多次元で進行している。国家の統治能力が相対的に低下する中で、一つの国の中の社会課題を解決するにあたっても、政府、企業や市民社会とのパートナーシップによる協働のガバナンスが求められている。
 協働とは、異なる役割を持つアクターが、同じ目標に向かって、同じベクトルをもって働いていくことである。「政府」、「企業(経済)」、「市民社会」という3つのアクターは、それぞれ考え方や立場も違う。さらに、グローバリゼーションが進展するなかで、価値も多元化している。多元的な価値のなかで、一つの目標に向かうのは簡単なことではない。そのためには、多様な人が集まって意見を形成していく「討議の場」をもつことが必要になる。

社会・ライフの関連記事

脱炭素社会に舵を切った私たちの新しい生活

2020.12.2

脱炭素社会に舵を切った私たちの新しい生活

  • 明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 特任教授
  • 辻 昌美
低価格志向と食の安全・安心

2020.10.21

低価格志向と食の安全・安心

  • 明治大学 農学部 専任講師
  • 中嶋 晋作
コロナ禍を都市政策の歴史的な転換点に

2020.9.23

コロナ禍を都市政策の歴史的な転換点に

  • 明治大学 政治経済学部 教授
  • 野澤 千絵
土壌は資源であり、持続的な活用のためには知恵が必要

2020.9.9

土壌は資源であり、持続的な活用のためには知恵が必要

  • 明治大学 農学部 准教授
  • 加藤 雅彦
人口変動と人びとの歴史を結わえること

2020.8.5

人口変動と人びとの歴史を結わえること

  • 明治大学 政治経済学部 専任講師
  • 中島 満大

Meiji.netとは

Meiji.net英語版

特別授業

新着記事

2020.12.02

脱炭素社会に舵を切った私たちの新しい生活

2020.11.25

エビデンスに基づく取り組みは、自然相手の農業にも重要

2020.11.18

脳の活動を可視化することで、人は新たな自分に変われる

2020.11.11

アメリカ・ファーストでは、国際経済の新たな秩序づくりはできない

2020.11.04

私たちの身近にある熱エネルギーには多様な可能性がある

人気記事ランキング

1

2017.10.18

ゲーテッド・コミュニティの実態に迫り、その“可能性”を探る

2

2020.04.01

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

3

2017.10.04

精神鑑定は犯人救済のために行うのではない

4

2020.03.18

幻想的に光る「夜光雲」が地球温暖化のメカニズムを解く

5

2019.11.08

#1 日本のアニメはいつから世界で人気になったの?

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム