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宇宙開発に貢献した「折紙」は人間の未来も救う!?

石田 祥子 石田 祥子 明治大学 理工学部 専任講師

人間の可能性を引き出す折紙工学

 AIや自動運転などの技術の進歩により、ロボットやコンピュータが人に代わって仕事をするようになり、人間に求められる役割や能力は、いまもそしてこれからも日々変化していくと思います。同じ作業の繰り返しや知識の詰め込みでは、人間はロボットやコンピュータにかなうはずはなく、人間には新しいアイデアを生み出し、形にする創造力が求められます。そのとき力になるのが、人間には多様性があることです。ひとつのことを多様な視点から考え、世の中の変化に対しフレキシブルに対応できるということです。また、冒頭で述べたように、折紙工学にはひとつの体系があるわけではなく、様々な専門分野から様々な視点をもった人たちが独自の研究をし、協働して研究をする中で、新たな創造が生まれています。円筒の潰れるときのパターンから飲料缶を創造する人もいれば、防振器を創造しようとする私もいます。そういった意味で、自然界の形を再現しようとする日本人の試行錯誤から発展していったのであろう折紙を基礎とする折紙工学は、とても人間的で、人間の可能性を引き出す可能性に満ちた学問分野だと思います。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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