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「経営を見える化」する力が「ビジネス」を変える

明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授 青沼 君明

近年のIoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligent)を用いたデジタル化の進展は、ビジネスの姿を大きく変えようとしています。それらは、いままでにはない膨大なデータの収集を可能とし、AIを含む様々な手法を用いて分析することが可能となりました。それに伴い、データを企業のニーズに合わせて分析し、収益やリスクなどを数値化するモデル構築力、視覚によって直感的に特性を表現する力が求められるようになってきています。所謂「経営を見える化」することのできるスキルが今後のビジネス・パーソンに求められています。

ビジネス・モデルの急速な変化

青沼 君明 今、世界中の企業がヒジネス・モデルの変革に迫られています。IoTやAIといったデジタル化の進展は、商品やサービスの品質、価格、付加価値などを瞬時に比較分析できる社会を提供できるようになりました。

 また、オフィス・コストの削減、働き方改革といった流れの中での在宅勤務への移行は、コロナウイルスによるテレワークの一般化によって、一気に加速する可能性もあります。

 こうした流れに、大きな影響を受けている業種の一つに金融があります。

 最近の、メガバンクの大規模な人員削減や店舗閉鎖のニュースは、FinTech(フィンテック)と言われる、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な技術の進展によってもたらされています。

 FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語であり、金融サービスに情報技術を結びつけたさまざまな革新的なサービスへの取り組みを指しています。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つの例となります。

 米国では、FinTechという言葉は、2000年代前半から使われていました。その後、リーマンショックや金融危機を経て、インターネットやスマートフォン、AI(Artificial Intelligence、人工知能)、ビッグデータなどを活用したサービスを提供する新しい金融ベンチャーが次々と登場してきています。

 例えば、資金の貸し手と借り手を直接つないだり、Eコマースと結びついた決済サービスを提供する企業があるほか、ベンチャー企業が決済などの金融サービスに参入する動きも増えています。

 さらに、これまで金融サービスが十分普及していなかった途上国や新興国でも、スマートフォンを利用した金融サービスが急速に広がる動きが進んでいます。

 また、分散型台帳技術(特定の帳簿管理主体を置く代わりに、複数の参加者が同じ帳簿を共有するかたちでの管理(分散型管理)を可能とする技術)やブロックチェーン(改ざんを困難とする分散型台帳技術)といったテクノロジーも登場してきています。

 代表的なフィンテックによるサービスとしては、PFM(Personal Financial Management: 個人のお金に関わる情報を統合的に管理するサービス)、ロボ・アドバイザー(人工知能(AI)活用による投資助言サービス)、マーケットプレイス・レンディング(資金の貸し手と借り手を仲介するサービス)、モバイルPOS(スマートデバイスを利用してクレジットカードでの支払いを受け入れることができるサービス)などが挙げられます。

 このようなサービスは従来の伝統的な金融サービスとは異なる情報の提供価値を有しており、多くのビジネス分野での活用も始まっております。

 ここで注意しなければならないのは、フィンテックが拡大する背景には、「利用者の価値観の変容」があるという点であり、そのほとんどは「利用者目線」でサービスが提供されているということです。

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