明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

日本の企業は“内なるグローバル化”によって生き残る

明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授 首藤 明敏

大きく変わった企業と消費者のコミュニケーションの関係性

小西 康之 急激に発展したICT環境は、また、企業と消費者のコミュニケーションの関係性を変えつつあります。従来は、企業が自社のファン層を形成する有効な手段はマス広告でした。しかし、SNSなどのソーシャルメディアが発達した現在では、無差別的な幅広いマス広告を打っても、効果的なブランディングは期待できません。一方で、ネット広告の配信システムは、技術的にまだ過渡期にあり、短期的な購買に対してアプローチするのが中心で、持続性に繋がっているとはいえない状況です。そこで、いま注目すべきは、企業側からブランドの価値を伝達するというよりも、価値を消費者とともに創る取組みです。企業が従来行ってきた広告活動には、プロモーションだけでなく、文化やアミューズメント創出の側面がありました。コンテンツの少ない時代は、企業がそうしたコンテンツを一方的に送り出すことが有効だったわけです。しかし、ICTの発展とともに、様々な人たち、すなわち一般消費者各々が様々な大量のコンテンツを発信し、それを楽しむコミュニティが形成される環境になっています。すると、プロのクリエイターがスポンサーとなる企業と手を組んで発信することで得ていた効果にも、限界が現れるようになりました。逆に、企業は、一般消費者たちの創作活動に寄り添い、例えば、情報やネタを提供したり、そこに形成されるコミュニティを支援していく方が、マーケティング活動としては、より効果的であるといえます。つまり、企業と消費者のコミュニケーションの関係性が大きく変わりつつあることを意識したブランディングが必要になっているのです。

ビジネスの関連記事

グローバルとローカルの出会いを幸せにするグローカリゼーション

2019.12.18

グローバルとローカルの出会いを幸せにするグローカリゼーション

  • 明治大学 経営学部 専任講師
  • 鷲見 淳
SDGsは、企業の社会における存在意義を問うもの

2019.11.6

SDGsは、企業の社会における存在意義を問うもの

  • 明治大学 経営学部 特任教授
  • 関 正雄
渋沢栄一に学ぶ、多様な立場、多様な経験を活かす生き方

2019.10.23

渋沢栄一に学ぶ、多様な立場、多様な経験を活かす生き方

  • 明治大学 経営学部 教授
  • 佐々木 聡
株式投資は「愛ある金融」に変わり始めている

2019.2.27

株式投資は「愛ある金融」に変わり始めている

  • 明治大学 商学部 教授
  • 三和 裕美子
パリ・コレに見る、「一流ブランド」の真価

2018.11.28

パリ・コレに見る、「一流ブランド」の真価

  • 明治大学 商学部 特任講師
  • 東野 香代子

Meiji.netとは

Meiji.net英語版

新聞広告連動企画

新着記事

2020.02.19

人型ロボット、ヒューマノイドが私たちを救う!!

2020.02.12

「自己責任」を押しつける社会に多様性はあるのか

2020.02.05

運動は身体だけでなく頭の健康寿命ものばす

2020.01.29

美術品の価格が分かると、国の文化度が上がる!?

2020.01.22

軽い!強い!錆びない!次世代構造材CFRPの用途を広げる

人気記事ランキング

1

2020.02.19

人型ロボット、ヒューマノイドが私たちを救う!!

2

2019.03.27

高校で必修となる「地理」は、もう暗記教科ではない楽しさがある

3

2020.02.12

「自己責任」を押しつける社会に多様性はあるのか

4

2019.07.31

万葉集に由来する「令和」に込められた、時代にふさわしい願い

5

2017.10.04

精神鑑定は犯人救済のために行うのではない

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム