
人生のターニングポイント米国留学で「チキン」の発音が通じなかったこと
教授陣によるリレーコラム/人生のターニングポイント【89】
大学2年生の時にLos AngelesのLoyola Marymount Universityに大学代表として1ヶ月間留学したことがあります。それが私のターニングポイントになりました。
私は韓国で生まれましたが、もともと父の仕事の関係で、小学校3年生から中学校2年生までは日本で生活をしていました。
韓国に帰国してからも、いつかは大好きな日本に戻りたいと思っていましたが、大学1年生の時に受けた英語の面接に合格したことで、アメリカに留学することになったのです。
初めてのアメリカの街、初めてのアメリカの大学の授業、初めてのアメリカのカフェテリアでの食事など、全てがとてもスペシャルな経験でした。
もともと英語には興味があり、子どもの頃からネイティブの家庭教師から英語を学んだりしていたので、私なりに自信がありました。
ところが、です。
大学のカフェテリアで「チキン」を注文する際に、「チキン」と言ってもネイティブの職員の方からすると発音が通じず、何度も指をさして「チキン」と言っているうちに、とうとう怒らせてしまいました。
私は恥ずかしいやら、悔しいやら……。英語を本気で頑張ろうと思ったきっかけになりました。
そのような決心のもとで、学部4年の時に上智大学に1年間交換留学し、留学生や帰国子女が大半を占める比較文化学部の授業を英語で受講しました。
大学卒業後は、韓国の高麗大学校国際大学院に進学し、英語のみの授業を留学生らと一緒に受講しながら切磋琢磨しました。
幼少期を日本で過ごしたため日本語は問題なかったのですが、英語に関しては自分自身の力で頑張ることでその後の成長につながったと思います。
明治大学国際日本学部で英語で行うtype1の授業を持つ大学教員になれたのも、今、ハーバード大学で在外研究ができているのも、19歳の時のアメリカでの経験がそのベースにあると思います。
学生の方もビジネスパーソンの方も、語学でつまづいた経験は少なくないと思いますが、それもまた、自分の成長のためのチャンスとして捉えられたらよいのではないでしょうか。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。