明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

私が考える「次世代リーダーに必要な力」【9】

明治大学 国際日本学部 教授 蟹瀬 誠一

めまぐるしく変化する世界情勢において、企業や組織が生き残っていくために、どんな人材が求められているのか。
さまざまな分野に精通した明治大学の教授陣が考える、これからの日本を担うリーダーに必要な力とは。

既成概念に捉われず、信念を持って決断せよ

『人間には、3種類の人しかいない──物事を起こす者、起こるのを眺める者、そして「何が起こったのか」ときく者』。これは、アメリカのジャーナリストで有名コラムニストのアン・ランダースの言葉です。この中でリーダーとなるのは1番目の人ですが、日本のメディアはセンセーショナルであったり表象的であることが多いため、日本国民は3番目の人になりがちです。情報があふれている時代だからこそ、自分で情報を見極め、判断する力が必要となります。

また最近、経営者の前で話をする機会が多いのですが、そのときに「ありえない決断をしてください」と伝えています。例えば、パナソニック創業者の松下幸之助氏は、不況下でもリストラをせず社員を守り、会社を飛躍させました。アサヒビール元社長の樋口廣太郎氏もまたしかり。役員会で自分以外の役員が全員反対する中、スーパードライの発売を決定し、大ヒットに導きました。経営者やリーダーは、周りの人が反対したとしても、正しいと思えばやり抜く勇気を持っています。

これからのリーダーは、既存の見えないガラスの中で物を考えるのではなく、それを破った決断をできる人だと思います。もちろん失敗もあるでしょう。支えになるのは信念です。全員が反対しているときに、ありえない決断をする。それを意識できるかできないかで変わってくるのです。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

  • Facebook
  • Twitter
  • Google+
  • Hatena

連載コラムの関連記事

人の意思決定のプロセスを観察し、発想に活かそう

2020.6.4

人の意思決定のプロセスを観察し、発想に活かそう

  • 明治大学 商学部 准教授
  • 藤井 陽一朗
主流とは違うアプローチでオンリーワンを目指そう

2020.5.28

主流とは違うアプローチでオンリーワンを目指そう

  • 明治大学 農学部 教授
  • 大鐘 潤
#5 フードバンクと社会保障制度は連携するの?

2020.5.22

#5 フードバンクと社会保障制度は連携するの?

  • 明治大学 経営学部 教授
  • 小関 隆志
ネットの情報よりも体系化された知識を活用しよう

2020.5.21

ネットの情報よりも体系化された知識を活用しよう

  • 明治大学 専門職大学院 法務研究科 教授
  • 野川 忍
#4 フードバンクが正しいというのは間違い?

2020.5.19

#4 フードバンクが正しいというのは間違い?

  • 明治大学 経営学部 教授
  • 小関 隆志

Meiji.netとは

Meiji.net英語版

特別授業

新着記事

2020.06.03

移民を引き寄せるアメリカの魅力が、日本にはあるか

2020.05.27

長生きリスクを、長生きハッピーにするために

2020.05.20

再生医療からアンチエイジングにも役立つ遺伝子の「付箋」とは!?

2020.05.13

より良い労働条件獲得のために、ストライキよりさらに有効なこと

2020.04.22

画像処理技術は、より安全と公平を社会にもたらす

人気記事ランキング

1

2018.01.26

#3 日本国憲法は「押しつけられた憲法」か?

2

2020.04.01

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

3

2017.10.18

ゲーテッド・コミュニティの実態に迫り、その“可能性”を探る

4

2020.06.03

移民を引き寄せるアメリカの魅力が、日本にはあるか

5

2019.02.20

「フェイクニュース」は「嘘ニュース」のことではない

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム