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教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【61】

大学1年生の時に「タイ語の用法」を教えていただいた恩師には、出会えてよかったと思っています。

私にとってタイ語は母国語で、使えて当たり前。しかし、この授業で正しい使い方や表現方法を学び、これまでよく理解せずに使っていたことを実感したのです。

どうしてタイ語はこんなに難しいのか恩師に問うと「言語は文化で、財産で、人の価値観やその国の魅力を表すもの。難しいと思わず、貴重なものだと思いなさい」と教わりました。

この一言で言語の重要性を痛感。さらに私は大学の先生を目指していたため、学生に対して言葉を適切に使う必要があると思い、自分が発する言葉に特に気を付けるようになりました。

今はタイ人の学生に日本語を教える機会もありますが、日本語は難しいという声をよく聞きます。しかし、ひらがな、カタカナ、漢字を併用する日本語は、他にはない魅力があると思いますね。

魅力に気づくことができれば、どんな言語でももっと理解したいという気持ちが生まれるはず。そのベースになるのは、やはり母国語ではないでしょうか。

母国語を正しく理解していないと外国語の魅力に気づくことができず、その言語を使う人々の価値観、考え方への誤解も生じかねないですからね。

こうして恩師から言語の重要性を学びましたが、進路決定も恩師の一言がきっかけでした。

当時の私は、大学院への進学か就職かで悩み、決断できずにいたんです。同窓会で相談すると「決断することを恐れるよりも、決断するチャンスがないことを恐れるべき」とアドバイスされました。

この言葉に背中を押され、日本の大学院への進学を決意。今でも新たなチャレンジを前に不安が生じたら、必ず恩師の言葉を思い出し、自らを励ますようにしています。

皆さんも何かに挑戦する時は不安に思うことがあるかもしれません。しかし、チャンスがあるというのは貴重なことですから、ぜひ挑戦してみてください。一歩を踏み出さないことには、始まらないですから。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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