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#3 いままでにないスポーツ観戦ができるようになる?

中田 洋平 中田 洋平 明治大学 総合数理学部 准教授

フィールドの中の視点で観戦することも夢ではない

選手やチームの強化に使われていた技術を観戦にも活かし、スポーツを観る楽しみを大きく広げていくことが可能になってきています。

例えば、この連載の第1回で述べた、スポーツ観戦の付加情報の内容をより充実させたり、初心者でもわかりやすくしていくことも可能です。

すると、選手が、なぜこのプレーをしたのか、なぜこのパスを出したのか、出せたのかとか、チームの戦術はどういうものなのか、といったことが理解できるようになり、スポーツを観る楽しみが広がっていくというわけです。

さらに、数理技術によるシミュレーションをバーチャル・リアリティとして再現する技術が向上すれば、いままでのようにスタンドの視点から観戦するだけでなく、例えば、フィールドの中の視点で試合を観るとか、選手の視点で試合を観ることも可能になってくると思います。

そうしたスポーツ観戦ができれば、それだけで驚きであり、楽しくなると思います。

さらに、数理技術によるシミュレーションを標準的なプレーとして、選手によるそれ以上のプレーをスーパープレーとして評価するようなことも可能になると思います。

例えば、将棋で、AIで計算したよりもすごい手を棋士が指したことが話題になることがありますが、スポーツでも、そうした見方ができるようになり、一流選手のすごさをあらためて知ることができるようになると思います。

つまり、あまりスポーツに馴染みがなかった人でも、スポーツ経験者だったり、スポーツ観戦歴が長く造詣が深いマニアックなコアなファンでも、それぞれが期待する情報を選択して楽しむことができるようになっていくのではないかと思います。

さらなる活用として、プロや一流選手のプレーを、それがなぜすごいプレーなのか正しく理解できるようになり、学生など若い選手やそのチームも、そのプレーを手本として効率よく練習することができるようになると思います。

スポーツと数理技術は一見、遠いもののように感じますが、関わりは非常に高まっていて、その傾向は今後さらに強くなっていくと思います。

次回は、スポーツから入る数理技術について解説します。


#1 スポーツ観戦を楽しくする付加情報って?
#2 データ活用でチームを強くする方法とは?
#3 いままでにないスポーツ観戦ができるようになる?
#4 スポーツから数理技術を学ぶことができる?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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