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リラックスした状態で考え続ける習慣を作ろう

明治大学 総合数理学部 教授 阿原 一志

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【63】

私がアイデアを生み出すために大切だと思うのは「考え続けること」です。

「考える」という人間の営みには2種類あり、学校の試験や大学入試のように「決まった時間内に最大のポテンシャルを出すこと」がまずひとつ。ただ、これは集中して一気にやる方法なので、体力が必要ですし、長く続けるのは無理があります。

一方で、散歩をしているときやお風呂に入っているときなどに、ふと新しい発想が浮かぶことがあります。

私たち数学者が数学について考えるのがこのスタイルです。ひとつの問題を長い間切れ目なく考えることで、はじめて独創的な結論や証明方法を思いついたりできるのです。

食事中も休憩中も移動中も数学について考えていてはくたびれてしまいそうですが、数学者にとっての思考とは、息をすることに付随しているようなものなので、体はリラックスしながらも「いつでも考え続けている」状態をキープできます。

この思考方法は数学に限りません。特別な才能がなくても、誰もが習慣づけることで行えるようになります。

著名な数学者である故佐藤幹夫先生が「朝起きて“さあ、きょうも数学をやるぞ” なんて言っている間はダメだ。数学とともに眠り、数学とともに目覚める。」とおっしゃったというのは有名な逸話です。

考え続けるということはこの言葉に近いものがあります。リラックスした状態で生活を送りながら、物思いにふけることが大事なのです。

アイデアというものはきっとそういう中から浮かび上がってくるものではないでしょうか。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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