2024.03.14
- 2020年7月27日
- リレーコラム
メモを取るのをやめて、思考を突き詰めてみよう
小松 孝徳 明治大学 総合数理学部 教授いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。
教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【52】
私は以前、何かアイデアを思い付いたらすぐメモに書こうとしたり、家中の色々なところにメモを置いておいたりするタイプでした。
しかし結局、パッと思いついて消えてしまうようなものは、あとからメモを見ても、何が書いてあるのかわからなかったりするのです。
趣味の自転車(ロードバイク)に乗っているときにもよく考えごとをするのですが、もちろんすぐにメモを取れる状況ではありません。
逆にいうと、そのような「すぐにメモを取れない状況」であるからこそ、同じことを繰り返し考え続け、結果として内容が洗練されてくるのではないでしょうか。
反主流派的な意見になってしまいますが、「なんでもかんでもメモを取れ」ではないほうが私は大事だと思います。
一般のビジネスパーソンの方でしたら、例えば、通勤途中に気づいたことをスマホのメモに残すのをやめてみてはいかがでしょう。
最初は不安かもしれませんが、そこで忘れてしまうような内容ならば大したことはないと割り切ってしまうのです。
こうした状況にあえて自分を追い込み、同じテーマについて思考を突き詰めることで、新しい発想に繋がるきっかけが見つかるかもしれません。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。