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人が無意識に行っている工夫に可能性を見出そう

明治大学 総合数理学部 准教授 渡邊 恵太

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【7】

私は1年生のゼミの授業で「人間が日常生活で無意識にやっている行為を探す」ということをしています。

例えば、レストランでコートをイスに掛ける人がいるのは、他に掛ける場所がないからです。そのようにイスを使う人が多いのであれば、コート掛けを別に用意しなくてはならない、という問題発見に繋がります。

また、イヤフォンのコードをオーディオプレイヤーにぐるぐる巻きにしている工夫というのも、コードが絡まってしまう問題を可視化しているわけです。プロダクトデザイナーが解決すべき点がここに現れています。

我々ユーザーインターフェースの研究者の間で話されているのは、「人の言っていることを聞くのではなく、やっていることを観察しよう」ということです。

ユーザーの声を聞くことが大事と言われる昨今ですが、実際にはユーザーが問題だと自覚していることしか声として上がってきません。それよりもユーザーの活動に注目し、つぶさに観察することのほうが新しい問題と価値の発見に繋がると思います。

このことは皆さんの職場やビジネスの世界でも共通する部分があるのではないでしょうか。

もしデスクを一人だけパーテーションで囲っている部下がいれば、それは集中したい、あるいは周りから見られたくないという気持ちの現れであり、相談に乗るなどの対応が必要です。

オフィスや街中で変わった工夫を見つけたら、そこに潜む問題の可視化として注目してみましょう。その状況を改善するアイデアがより良い環境を育んだり、新たなビジネスチャンスの創造に役立ったりするかもしれません。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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