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#5 公共交通を支えるために住民にできることは?

木村 俊介 木村 俊介 明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 教授

人口が急激に減少する日本では、住民が支え合うことが重要

交通空白地域の問題は、そこに住む住民にとってはまさに毎日の問題です。行政が様々な工夫をして、なんらかの手を打つことは当然ですが、住民もそれを待っているだけでなく、なにができるのか考え、実行することが重要です。

例えば、近年は、市民からの意見や要望を、自治体はeメールでも受け付けるようになっています。バス路線の希望なども、こうした制度を利用して積極的に発信することができます。

また、最近は、交通問題を考えるために、自治体が中心になって協議会が設置されることがよくあります。そのような機会には、住民も積極的に参加するようにしたいものです。

コミュニティバスの運行は非常に有効な手段ですが、そのためには適切な財源負担を工夫しなければなりません。税金が使われることはもちろん、上田市の例で述べたように、各世帯が受益者負担をすることも必要です。

また、自治体によっては、沿道の法人からも協賛金を出してもらうケースがあります。実は、この仕組みは、フランスでは「交通税」として制度化されています。日本もこうした税制を議論する必要があると思います。

また、お金を出し合うだけでなく、自分たちの地域の公共交通を、住民がともに支えるという活動も重要になってくると思います。

例えば、バスの運転手不足は深刻な問題です。そこで、一度定年された高齢者の方でも、二種免許を持っている人には、過重にならない範囲でコミュニティバスなどの運転を務めてもらうことは、高齢者の社会参加という意味でも良いのではないかと思います。

また、バスが走る道路や停留所の清掃を、住民がボランティアで行うことも良いことです。停留所などがきれいであれば利用する気持ちが高まり、高齢者の外出機会が増えますし、バスの料金収入の向上にも繋がります。

上田市で受益者負担の取り組みが円滑に行われている根底には、地域社会でお互いに支え合う共助の意識があると述べましたが、それには、地域で、なんらかの活動が続いていることが大事だという話を聞きました。

その活動とは、地域のお祭りや、子どもたちのための行事や催し、住民たちの文化祭など様々あります。少子高齢化で人口が急激に減少し続ける日本では、市民がともに支え合うことが重要になります。そのために、日々のこうしたコミュニティ活動がとても大切になると思います。

#1 交通空白地域って、なに?
#2 コミュニティバスって、なに?
#3 バスを利用しやすくするためには?
#4 コミュニティバスの財源をどうする?
#5 公共交通を支えるために住民にできることは?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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