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公共交通のない地域は日本全国の25%に達している

いま、日本では、人口減少と高齢化が急激に進んでいます。その結果、社会の様々な分野で弊害が起きていますが、交通問題もそのひとつです。

例えば、地域住民の足であるバスですが、利用者の減少から採算性が悪化しています。いままでは、黒字路線で赤字路線を支えてきましたが、それにも限界があります。

さらに、2002年に、事業からの退出が許可制から事前届出制になるなどの規制緩和があったこともあり、赤字路線から撤退する事業者が増えたのです。

その結果、公共交通がない、いわゆる交通空白地域が日本各地に生じています。2011年度の国交省の調査によれば、交通空白地域の面積は日本全体の25%にも及び、その地域に暮らす人口は約530万人で、全人口の4.2%に達しています。

さらに、全人口に対する高齢者の割合は1.9%ですが、交通空白地域の高齢者の割合は2.7%と高く、この交通問題をより深刻にしています。つまり、自家用車を充分に扱うことができない高齢者は、毎日の生活に欠かせない買い物や、病院に行くことも困難になっているのです。

しかも、少子高齢化が急激に進行する現状では、交通空白地域が広がったり、そこに暮らす高齢者も増大していくことが予想されます。いまは公共交通のある地域に暮らしている人たちも、将来にわたってそれが保証されるとは限らないのです。

つまり、この交通問題は、私たち生活者にとって他人事などではありません。早めに手を打つべき重要な問題であるといえます。

次回は、交通空白地域で行われている対策について解説します。

#1 交通空白地域って、なに?
#2 コミュニティバスって、なに?
#3 バスを利用しやすくするためには?
#4 コミュニティバスの財源をどうする?
#5 公共交通を支えるために住民にできることは?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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