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公共事業の必要性をしっかり判断し、声をあげていくことが重要

この連載でお話ししてきたことは、実は、いままでの公共事業の形です。いわば20世紀型の公共事業なのですが、今後は様相が大きく変わっていくと思われます。

それは、少子高齢化と、それにともなって経済の低成長時代に入ってきたからです。つまり、社会保障費は膨らんでいくのに、歳入は伸びない以上、公共事業に回せる予算は減っていくわけです。

当然、実施できる事業は限られてくるので、住民の要請が高い事業の優先順位が上がるでしょう。行政としては、地域住民に反対される公共事業であれば、それでも、強制的にでもやろうということにはならなくなるわけです。実際、すでに、各地で計画されている公共事業に対して、地域住民の反対の声が少なくなってきているように感じられます。

一方で、高度経済成長期に建設された公共施設は老朽化するし、人口の減少によって使われなくなる施設も出てきます。20年後、30年後、公共事業の予算が減っていくなかで、それら施設の維持管理をどうするのかという問題があります。いま、住民の要望のままに施設を造ったり、残して良いものなのかも考えなくてはいけません。

環境問題を考えたり、私権を制限されたくないという思いから、公共事業に反対する声が多かった時代が昭和の後半でした。平成に入り、いまのうちにインフラを整備したい、地域の活性化のために公共事業をやって欲しいという流れが徐々に強くなりましたが、今後は、既存のインフラや公共施設の維持管理が大きな負担になる時代に私たちはいます。

私たちには、その公共事業の必要性や重要性の程度を冷静にしっかりと理解し、判断し、声をあげることが、いままで以上に求められていると思います。

#1 公共事業はどうやって進められるの?
#2 市民が公共事業の計画に参画できるの?
#3 公共事業の補償って、お金を払うだけでしょう?
#4 これからの公共事業はどうなるの?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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