Meiji.net

2025.06.12

消費による幸せを追求し進化を遂げた、日本の商品流通システム

  • Share

新鮮な生鮮食品がどこででも購入できる、日本の商品流通システムの先進性

 グローバル企業が席巻する工業製品の流通に関しては、今や多くの国々で整っています。ファストファッション大手の商品などの供給量は圧倒的で、世界中のあらゆる場所で同じように手に入れられます。

 一方で、日本は生鮮食品に関しても、流通システムが高度に整備されています。このすごさは、近所の食品スーパーで野菜の品ぞろえを見れば一目瞭然です。肉や魚は冷凍物流も可能ですが、ここまで多品種で新鮮な生の野菜類を毎日供給できる商品流通システムは世界に類がありません。日本人の多くは、鮮度が重要な生鮮食品を好み、鮮度に対して敏感であることも関係しているのだと思います。インバウンドの旅行者は日本では調理をしないため、あまり話題には上らないのですが、これは日本が世界に誇るべき魅力です。

 また昨今では、外国からの来日旅行者が、日本のコンビニエンスストアやドラッグストアに夢中になるのがよく知られています。小さな店舗をたくさん出店し、これほど大量の商品を効率よく供給できる仕組みもまた世界中にはありません。大規模なシステムをすみずみまで細やかに制御できる技術があるからこそ実現できているのです。

英語版はこちら

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

  • Share

あわせて読みたい