食にはお金をかけるべきである
食は健康に直結し、生きていく上で基本となることである。一番大切なものといっていい。その食が、危険にされつつある。加工食品によって、安く早くカロリーを摂取すればいいとなれば、それはもはや食ではなくエサである。外食や加工食品に依存した食生活を続けることは健康をむしばみ、結果として短命に終わることになりかねない。
特に未来がある若い世代に、今の食生活を見直すことを提案したい。それは一言でいえば「和食のススメ」である。和食は植物性食品が多く、これらは体内でバリアの役割を果たし、コレステロール酸化物の吸収を抑制する働きを持つ。手間暇かけて調理した和食を常に摂るのが最善だが、それはほとんど不可能と思われる。そこで、たとえばカップ麺を食べるときは、植物性食品を一品加えるなどの工夫をしてほしいと思う。「まともな食」には、多少お金がかかるかもしれないが、一番大切なものにはお金をかけるべきである。「元気で長寿」を実現するためにも、自分が食べている食べ物の中身を理解・把握し、和食を意識的に取り入れた食生活を食の基本としていくことを提言したい。
※掲載内容は2014年6月時点の情報です。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。