明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

がん要因の45%は予防可能!! それを知らずに生活するのは危険

明治大学 文学部 専任講師 宮脇 梨奈

1981年から、日本人の死因のトップはがん(悪性新生物)です。がんは死につながる病気、罹患後に対処すべき病気と思われがちですが、医療技術や予防技術が進歩しても、その情報が正しく伝わらない、ヘルスコミュニケーションにも問題があるという指摘があります。

がんのリスク要因の約45%は予防可能

宮脇 梨奈 現在、日本人の2人に1人はがんに罹患し、死因の約3割はがんであり、しかも依然として、がんによる死亡者数は増加傾向にあることは、一般にもよく知られていると思います。そのため、がんは怖い、罹患したら死亡する、というイメージが強いと思います。確かに、がんは怖い病気かもしれません。ところが、一方で、がんのリスク要因の45%は予防が可能であることは、あまり知られていません。例えば、「国立がん研究センター」、いわゆる「がん研」の存在は多くの方が知っていると思いますが、そのがん研が「がん情報サービス」というサイトを運営し、一般の人たちに向けて、がんに関する様々な情報を発信していることを知っている人は少ないのではないでしょうか。そこには、エビデンス(科学的根拠)に基づいたがんの予防方法がわかりやすく表示されています。ところが、多くの人たちはこうした予防情報に触れる機会が少ないため、予防情報が知識とならず、結果、予防行動につながらず、罹患者数や死亡数も減少しないという悪循環になっているのです。こうした状況をエビデンス・プラクティス・ギャップなどといいます。科学的根拠に基づきがんリスクを低減させることが明らかとなっている取組みが、実際の行動では十分に実践されないことです。人々に情報がなかったり、正しい情報が伝わっていなかったりするために、こうした状況が起こります。このギャップを埋めるためには、正しい情報を普及させることが必要ですが、そのとき、影響が大きいもののひとつが、いわゆるマスメディアになると私は考えています。

社会・ライフの関連記事

令和元年にあらためて思う、日本人は元号が好きだ

2019.6.12

令和元年にあらためて思う、日本人は元号が好きだ

  • 明治大学 法学部 教授
  • 加藤 徹
「縁」から見える日本の農村の多様性と持続性

2019.6.5

「縁」から見える日本の農村の多様性と持続性

  • 明治大学 農学部 准教授
  • 服部 俊宏
流行語大賞選びでわかる、日本語のしたたかな柔軟さ

2019.5.15

流行語大賞選びでわかる、日本語のしたたかな柔軟さ

  • 明治大学 文学部 教授
  • 小野 正弘
働き方改革は、「自分らしく働く権利」のために

2019.5.8

働き方改革は、「自分らしく働く権利」のために

  • 明治大学 専門職大学院 法務研究科 教授
  • 清野 幾久子
子どもに会うための共同親権制度では本末転倒

2019.4.24

子どもに会うための共同親権制度では本末転倒

  • 明治大学 専門職大学院 法務研究科 教授
  • 平田 厚

Meiji.netとは

新聞広告連動企画

新着記事

2019.06.12

令和元年にあらためて思う、日本人は元号が好きだ

2019.06.05

「縁」から見える日本の農村の多様性と持続性

2019.05.29

AIのタコツボに入るか、AIに指針を示すかは、使うあなた次第

2019.05.22

日本の主権者教育は、世界に40年以上遅れている!?

2019.05.15

流行語大賞選びでわかる、日本語のしたたかな柔軟さ

人気記事ランキング

1

2019.06.12

令和元年にあらためて思う、日本人は元号が好きだ

2

2018.05.23

衰える結婚、止まらぬ無子化 ――このままでは日本の未来が失われる

3

2019.06.05

「縁」から見える日本の農村の多様性と持続性

4

2014.09.01

緊急提言、人口減少社会に歯止めをかける ―方策は少子化対策、社会…

5

2018.08.01

「日韓併合」に口をつぐむ日本人でいたくはない

Meiji.net注目キーワード

【注目!】連載コラム