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米国中間選挙を検証する ―オバマ大統領リーダーシップの変遷と戸別訪問の重要性―

海野 素央 海野 素央 明治大学 政治経済学部 教授

戸別訪問は、金銭などの利益供与や一部の宗教団体に有利に働くなど懸念される要素もあると思われますが、先生はどうお考えでしょうか。

海野素央教授 私の知る限りオバマ陣営では、過去に戸別訪問活動で法を犯し逮捕された人は一人もいません。モラルの高さに加えて、金銭を受け取ることをプライドが許さないという確固とした信念があります。また金銭を受け取った情報はネットで拡散する恐れがあり、米国において金銭の授受は難しいです。宗教団体も問題にはなりません。宗教団体票というのはパイが決まっていますが、戸別訪問は無党派層を巻き込んで、それを突き破っていきます。戸別訪問はお金がかかるという人もいますが、全員ボランティアですから費用はかかりません。なぜボランティアを一生懸命やるかと言えば、そこに自分たちが望む政策があるからです。自ら参加して自分たちのための政策を実現するという意思があるのです。
戸別訪問は双方向のコミュニケーションです。選挙運動をする人が直に有権者と争点について意見交換する場です。民主主義にとって非常に重要であり、国民の政治参加を進めるためにも、公職選挙法を改定し、戸別訪問を解禁すべきと考えています。

本日は、ありがとうございました。

※掲載内容は2014年11月時点の情報です。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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