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2015.03.01

アベノミクスと地方創生の中核企業 ―企業遺伝子経営のススメ―

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100年企業までは“理念先行”?

 ――各社が思っている自社の遺伝子とは、何を指しているのでしょうか?

これらの企業に、企業遺伝子は「具体的に何ですか?」と聞いたところ、100年未満の日経225企業は、経営理念や企業理念、社風、フィロソフィー、経営哲学といった抽象的なものが多かったのに対し、100年企業になってくると精神、スピリッツ、社是社訓、創業者の言葉、それから”○○人”、まさに自社を人格にたとえているようです。さらに、理念的・象徴的なものになっていくのですね。そして、老舗企業の場合も、ますます理念的なものになって行くかと思いきや、そうでもないのです。老舗ほど、自社商品そのものと答えてくれました。例えば、灘の酒造なら「酒」、味噌屋さんからも「味噌」という回答をいただきました。まるで酵母のDNAが企業遺伝子そのものというように。また、ここでも「創業者の言葉」というのはありましたが、目立ったのは「創業の地」という回答でした。明治大学でいえば神田駿河台みたいに”白雲なびく・・・”というイメージでしょうか(笑)。とにかく老舗企業ほど、理念より明確に具体化されたものをドンと打ち出してくるといった印象です。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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