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ロジスティクスの視点で考える「物流危機は新ビジネスのチャンス」

橋本 雅隆 橋本 雅隆 明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 専任教授

模索される仕組みづくり

橋本 雅隆 現在、物流危機の対策としていくつかの対策が試みられています。ヤマト運輸ではフィールドキャストといって、宅配需要の集中する時間帯に近隣の主婦を組織化して細かい配達をしてもらい、密度の高いネットワークを構築しています。不在対策としては、駅ナカ等に宅配ボックスを設置したり、コンビニ受け取りの指定をしたりといった対策が取られています。スマホを使って家庭以外の好きな場所で宅配貨物を受け取ることができるサービスが実験段階にあり、こうした配送トラックが将来は自動運転になるといわれています。宅配以外の物流では、物流センターにおけるトラックの荷受け・荷卸しの待ち時間を緩和するために予約システムを導入している例があります。幹線輸送では現在、大型トレーラーの隊列走行実験が行われており、また、鉄道の活用も推進されつつあります。海外では、港湾荷役のスピード・アップのために港に積み上げられたコンテナを上から順に降ろして、行先のトラックをネットで探す輸送マッチングの仕組みが稼働しています。これらの動きを見てみると、物流サービスの需要者と提供者を、ITを活用してリアルタイムにマッチングする仕組みが有効なようです。また、これらのサービスの過程をモニタリングしながら、状況の変化に応じて柔軟に対処したり、そこから得られる大量な情報を活用して精度の高い予測を行う仕組みも今後活用されるでしょう。

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