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小説を“バイブル”に、厳しい時代を生き抜こう

樋山 恭助 樋山 恭助 明治大学 理工学部 准教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【4】

私の人生に影響を与えたのは、司馬遼太郎の「世に棲む日日」という小説です。

幕末の時代をテーマに、歴史上の人物である吉田松陰や高杉晋作が活き活きと描かれ、その生き方に憧れを抱きました。

研究者として生きる私の周りには天才が多く、自身の才覚の無さに落ち込むことも多々あります。

そのようなときに作品を読み返し、登場人物の活躍に触れることで「頑張ろう」という気持ちになるのです。

また、時代が変われば求められる人物像も変わっていく描写にも魅力を感じます。

たとえば、吉田松陰に高く評価された高杉晋作が維新の志半ばで散った一方、特出したものが無いと評価された伊藤博文が、後年にはその業を引き継ぎ大成したように、すべての時代に適したヒーローなど存在しないのです。

人には様々な生き方があります。世の中の流れを見極めつつ、日々楽しく棲み続けていれば、ヒーローになるチャンスも巡ってくるかもしれません。

“個”の力が試される学術界に身を置く私にとって、この本は生き残るためのバイブルとなっています。

ビジネスパーソンの方も、ときには仕事や人間関係に行き詰まったり、落ち込むことがあるのではないでしょうか。

状況を打破するために、お気に入りの作家や小説など、自分の気分が回復するようなレパートリーを持っておくのも、ひとつの方法だと思います。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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