2024.03.21
- 2020年12月3日
- リレーコラム
既存の概念を組み合わせ、独自の発想を生み出そう
藤栄 剛 明治大学 農学部 教授いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。
教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【70】
私はクラシック音楽が好きで、ヴィオラの演奏や楽曲鑑賞を趣味にしています。
ベートーヴェンやモーツァルト、チャイコフスキーなど、偉大な作曲家の音楽に触れるうちに、どんな名曲も「ドレミファソラシド」の12音階を基本に、音の新たな組み合わせによって作られているのだと気付きました。
聴こえ方の違いも、イメージの違いも、全ては組み合わせの工夫で生まれています。
一般に、研究というとゼロから新しい物を生み出すイメージを持つ方が多いのですが、実際は、作曲するように、既存の概念や考え方を組み合わせて生み出していることがほとんどではないでしょうか。
私は彼らのような作曲家には到底及びませんが、「ある事象とある考え方を結びつければ、こういった研究ができるのではないか」などと、つい時間を忘れて考えてしまいます。
そのため、自分の専門とする農業・資源経済学の研究のアイデアに事欠いたことがありません。
ビジネスパーソンの方も、作曲家が「ドレミ」から名曲を生み出すように、既存の考え方と自分の知識や経験を組み合わせてみると、新しいアイデアが生まれてくるかもしれませんね。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。