明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

現場の声を聞き、現場の立場で、物事を考えよう

片野 洋平 片野 洋平 明治大学 農学部 准教授

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【38】

私は所有者不明土地の問題を研究していますが、実際に現場に行ってみないと、地域の人たちがどんな風に、何について困っているのか、わからないことがあります。

優秀な人は、頭で物を考え、理論から現実を想定していきますが、私自身はどちらかというとガテン系なので、現場を見ることによって「こういうことなんだ」と理解するきっかけができます。

実は所有者不明土地の問題は古くからあったものでしたが、学問的には空き家問題、耕作放棄地問題、荒廃した山林問題と、3つに分けて管理されていました。

また、省庁も家の問題は国土交通省で、農地の問題は農林水産省、山林は農林水産省の中の林野庁と、問題の捉え方が縦割り的でした。

しかしこれは空き家を持っていて、耕作放棄地も持っていて、荒廃した山林も持っている所有者からすると「全部俺のいらない土地」なんです。地域社会では、家屋があれば農地がある、というように、同時に複数の資産を持っていることは珍しくありません。

それら放置された資産をひとつの「放置財」として捉え、最初に色々分析をしようとしたのが私だったと思うのです。この発想は、地域に行かなければ出てこなかったものでした。

ビジネスの世界でも同様かもしれません。

自分たちの商品やサービスが使われる現場に行ってみて、初めてわかることがきっとあるはずです。現場に通い、現場の声を聞き、現場の立場から、常識に従い考えてみると案外よいのではないでしょうか。

汗をかいて得た情報から、仕事に役立つアイデアが生まれるかもしれませんよ。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

リレーコラムの関連記事

一人ひとりの適性を見極めた指導を心がけよう

2021.8.3

一人ひとりの適性を見極めた指導を心がけよう

  • 明治大学 情報コミュニケーション学部 専任講師
  • 坂本 祐太
新たな視点で社会や物事を捉えよう

2021.7.27

新たな視点で社会や物事を捉えよう

  • 明治大学 文学部 専任講師
  • 昔農 英明
これまでの人生を振り返り、初心を思い出そう

2021.7.15

これまでの人生を振り返り、初心を思い出そう

  • 明治大学 政治経済学部教授
  • 重田 園江
相手への期待を込めた指導で、成長を促そう

2021.7.13

相手への期待を込めた指導で、成長を促そう

  • 明治大学 政治経済学部 専任講師
  • 努尓買買提 依克山
「自主・独立」の精神で、今の時代を生き抜こう

2021.7.8

「自主・独立」の精神で、今の時代を生き抜こう

  • 明治大学 商学部 教授
  • 李 英美

新着記事

2021.08.05

気候変動を起こす人の営みを変えるために必要な知恵とは

2021.08.03

一人ひとりの適性を見極めた指導を心がけよう

2021.07.30

人が言葉を話せるのは当たり前、ということからわかること

2021.07.27

新たな視点で社会や物事を捉えよう

2021.07.21

日本の「多文化共生」という概念を見直す時が来ている

人気記事ランキング

1

2020.04.01

歴史を紐解くと見えてくる、台湾の親日の複雑な思い

2

2021.07.30

人が言葉を話せるのは当たり前、ということからわかること

3

2017.07.05

生まれる子の福祉を第一に考えて、生殖補助医療法の早期制定を!

4

2017.10.18

ゲーテッド・コミュニティの実態に迫り、その“可能性”を探る

5

2018.01.26

#3 日本国憲法は「押しつけられた憲法」か?

リレーコラム