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#1 サイトブロッキングってなに?

丸橋 透 丸橋 透 明治大学 法学部 教授

漫画タダ読みなどの悪質サイトへの接続を遮断する

サイトブロッキングとは、特定のサイトにあるデータが閲覧されたり、ダウンロードされたりしないように、インターネット接続を提供する事業会社(ISP、プロバイダー)がユーザーによるサイトへの接続を遮断することです。

4月に政府(知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議)が決定した「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」では、特に悪質な海賊版サイトのサイトブロッキングに関する考え方を整理し、当初の接続遮断対象の3サイトを名指しした上で「民間事業者による自主的な取組として行う」こととされました。これを受け、国内最大の通信事業者であるNTTグループがブロッキングの実施を決定しました。

今回、名指しされた3サイトとは、本来は有償である漫画やアニメの著作者に無断で丸写しのデータをかき集め、広告料収入を当てにしてPCやスマホに向け配信するウェブサイトで、特に悪質と見なされたものです。出版9団体で構成する出版広報センターは、政府の対応に対して、「コンテンツ産業の基盤を揺るがす重大な問題と認識していることを示すものであり、出版界として歓迎する」とのコメントを出しています。

こうした状況を見ると、サイトブロッキングはするべきだし、政府もNTTグループも実施を決定して当然と思う人も多いかもしれません。しかし、このサイトブロッキングには様々な問題があり、それは、私たち一般のネットユーザーの権利にも関わる重要な問題なのです。

次回は、サイトブロッキングの問題点について解説します。

#1 サイトブロッキングってなに?
#2 サイトブロッキングは違法行為?
#3 サイトブロッキングに正当性はない?
#4 アメリカはサイトブロッキングをしない?
#5 サイトブロッキングの実効性は低い?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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