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私が考える「次世代リーダーに必要な力」【6】

菊地 端夫 菊地 端夫 明治大学 経営学部 准教授

めまぐるしく変化する世界情勢において、企業や組織が生き残っていくために、どんな人材が求められているのか。
さまざまな分野に精通した明治大学の教授陣が考える、これからの日本を担うリーダーに必要な力とは。

抽象論と具体論の行き来の中からひらめきを導け

一言で言うと、具体的なことを抽象的に、抽象的なことを具体的に考える能力です。いわゆる具体論と抽象論の間を行き来できるような、目の前にある事象から、その裏の背景である抽象的な因果関係を発見、あるいは、見抜く力を指します。

なぜ、そうした能力が必要なのか。今後も発達が続くコンピュータやAI(人工知能)は、具体的なことから抽象的な法則性を見出すことが、おそらく人よりも得意であろうと思うからです。逆に、抽象的なことを具体的に考える能力、そしてそこからのひらめきが人に求められるのではないかと思います。その能力が高い人が、必然的にリーダーになっていくのではないでしょうか。

では、どうすればこのような能力を高められるのか。実は、大学で学んでいることは、まさに具体論と抽象論の間を行き来する思考回路を身につけることです。ところが社会に出ると、具体的な事象である仕事に追いまくられ、往々にして目の前にあることしか考えられなくなります。そんなときは、大学での学びを思い出してみてください。学生のときは腑に落ちなかった意味合いが、自分の中で「そういうことか」とストンと落ちるかもしれません。現実を知ってこそ、その裏に働く力、何が現実を動かしているのかを見抜く本当の力を養うことができると思います。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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