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南後 由和【教員プロフィール】
南後 由和(なんご よしかず)
明治大学 情報コミュニケーション学部 准教授
専門は社会学、都市・建築論。人間が暮らす「空間」の問題を扱っています。都市生活の中で、人はいかにして空間を経験しているのか。空間はどう社会的に生産され、消費されていくのか。メディアやデザインとの関係性も含め、学際的に研究しています。

空間は無色透明ではない

南後 由和 ここ数年、前より「ひとり」でいること、多くなっていませんか? 社会に大きな変化があり、私たちの生活は形を変えました。しかし、社会学者の南後先生は「都市において“ひとり”であることは善悪ではなく“正常”なこと」と言います。

 鎌倉時代、『方丈記』を著した鴨長明は、俗世の煩わしさを避けようと、約3メートル四方の「方丈庵」に隠遁しました。ところが、長明は人との関係を遮断したわけではなく、むしろ自宅と都とを行き来していたとされます。さて、彼は「ひとり」だったのでしょうか? どうやら「空間」の視野で捉えると、違う風景が見えてくるようです。現代の渋谷に舞台を移し、先生と一緒に観察してみましょう。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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