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運動は身体だけでなく頭の健康寿命ものばす

明治大学 農学部 准教授 加納 明彦

大切なのは、まず、運動習慣をつけること

加納 明彦 このように、運動は健康寿命を延ばすうえで非常に重要な要素であると言えます。

 ところが、先に述べたように、現代人は、20代から40代の人の運動習慣が最も低いのです。実は、これは、非常に大きな問題なのです。

 例えば、運動をしない人は、若いうちから老化のような現象が起こることがあるのです。実際、20代で骨密度が低く骨粗鬆症の予備群と診断される人もいます。

 また、最近は、若いのにつまずきやすかったり、猫背で姿勢の悪い人が多く見られますが、それは、背骨と大腿骨を結んでいる筋肉である大腰筋が細いことが原因のひとつです。

 大腰筋の筋力不足で太腿が引き上げられず、つまずきやすくなったり、背骨が引っ張られずに、だんだん曲がってしまったりするのです。

 また、若いときに運動をしていない人は、高齢になってからも、なかなか運動習慣をつけられないことが多いようです。運動に対して身構えてしまうようなのです。

 しかし、これでは、身体も脳も衰えやすくなってしまいます。

 運動は、まず、やってみることです。例えば、朝起きた時や、夜寝る前に、仰向けに寝そべった状態で、脚を上げ下げしたり、45度くらいの高さを10~20秒間キープするだけでも大腰筋の運動になります。

 また、最初は、ウォーキングを3分間でも構いません。少しずつ負荷や時間を増やしていけば良いのです。無理をする必要もありません。大切なことは、まず、続けることです。

 若いうちから、自分に合った運動を習慣づけていくことが、80歳になっても、90歳になっても、健康で楽しく暮らせることに繋がっていくと思います。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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