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東京2020ボランティアに秘められたメッセージ

明治大学 政治経済学部 教授 後藤 光将

2020年東京オリンピック・パラリンピックまで、あと1年あまりとなりました。活躍が期待される選手への関心が高まっていますが、あらためて、東京で行われるオリンピック・パラリンピックの意義について考えてみたいと思います。

都市の総合力が問われるオリンピック・パラリンピックの招致

後藤 光将 東京オリンピック・パラリンピックを翌年に控えたいま、この大会を充実させ、その後の社会にレガシィとなるものを遺していくために、オリンピック・パラリンピックを開催する意義についてあらためて考え、把握しておくべき良い時期であると思います。

 東京での開催が決定したのは2013年9月です。東京でオリンピック・パラリンピックが行われるということに、日本国中が大興奮しました。実際、オリンピック・パラリンピックの招致を成功させるのは大変困難なことなのです。

 例えば、2016年開催にも東京は立候補していましたが、関係者は手応えをつかみ、招致成功を確信していたのではないかと思います。実際、国際オリンピック委員会(IOC)の一次審査では、東京が1位で、リオデジャネイロは最下位の4位だったのです。最終的に、南米初開催などが大きなアドバンテージとなり、リオデジャネイロに決定しました。日本の関係者は、期待していただけに落胆も大きかったと思います。

 2020年開催に向けて東京は招致活動を続行しましたが、2011年に東日本大震災が起きたことや、2018年の冬季オリンピック・パラリンピックが同じアジアの韓国、平昌で開催されることもマイナス要因になると思われ、2020年の招致活動は、おそらく疑心暗鬼で行っていたのではないかと思います。

 しかし、そのときの国際情勢など、様々な要因が影響して都市の総合力が問われて開催都市が決定するのであり、それは、人智を越えたなにか特別な力を感じます。

 例えば、テロが世界的な脅威となったがために、ライバル都市であったイスタンブールの「中東初開催」よりも、東京の安全性が重視されたのであろうことなどです。

 また、東日本大震災があったことで「震災復興」がひとつのキーワードになりましたが、1964年の東京オリンピックにも「戦後復興」があり、幻となった1940年の東京オリンピックにも「関東大震災からの復興」がキーワードとしてありました。

 不思議なのは、招致に失敗した2016年の開催では、メイン競技場をベイエリアに新設する予定でしたが、招致に成功した3回は、明治神宮外苑の競技場をメイン会場としています。歴史を振り返ると、こうした“要因”が奇しくも重なっていることがわかります。

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