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日常に潜む謎にもっと着目して、思考を巡らせよう

王 京穂 王 京穂 明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【93】

私は今、ファイナンスや環境・社会・ガバナンスの視点で企業を判断して投資するESG投資を中心に教えていますが、元々は理系出身です。特に物理や天文学が好きで、今でもその分野の方々には憧れがあります。

特に刺激を受けたのは、天文学者の方々の研究姿勢や物事の考え方です。

自分たちの方法でまずは観察、データを取って記録、既存理論で説明できない部分を見つける、それに対する新たな理論を探す。課題解決や新たな発見に向けて、地道な努力を積み重ねていく姿勢にはいつも感動します。

それこそ、ケプラーやニュートン、アインシュタインもまずは小さな問題に着目し、その現象を解明するために研究を重ね、新たな発見へとつながっていったのではないでしょうか。

こうした天文学に対する興味・関心は、子どもの頃に読んだ本がベースになっているかもしれません。

西遊記や三国志といった小説から、マルクス、レーニンなどの政治の本まで。中国では禁止されているものが多く本が少なかったことから、難しくて理解できなくてもとりあえず手にとってみた覚えがあります。

中でも興味深かったのは「十万個の謎」シリーズです。私たちの日常に潜む謎を解説している本ですが、その中の天文学の一冊はよく読んでいました。

この本の影響もあり、あらゆるものに対して、なぜ?どうして?という思考のクセをつけることができたと思います。

謎があったとしても、すぐに解明できないこともきっとあるでしょう。しかし、一生という長い目で見ていくと、そのうち謎が解ける、なんてこともあるかもしれません。

今の学生たちは、日常が忙しいからか、あまり謎に関心がないようです。たとえ謎に出くわしても、スマホさえあれば、考えずとも答えが出るからでしょう。

しかし、ものをじっくり考える力はどんな人にも、どんな場面でも必要です。思考力を鍛えるために、小さなことから「謎」を意識してみてはいかがでしょうか。日常の様々な問題の裏には、必ず謎があるはずですから。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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