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臆せず行動し、得たものは次の世代につなごう

岩﨑 泰永 岩﨑 泰永 明治大学 農学部 教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【68】

私は約10年、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構で施設園芸の技術開発に関わり、昨年4月に明治大学の黒川農場に着任しました。

生産現場を対象とした研究から教育に仕事が大きくシフトしましたが、意欲のある学生には惜しみなく手を差し伸べ、最善を尽くしたいと考えています。

そもそも私が農業に関心を持ったのは、中学時代の部活の顧問がきっかけ。先生の家は農家で、遊びに行くたびに農作業を手伝わされていました。

最初は嫌々でしたが、知らない間に農業の魅力を刷り込まれていたんでしょう。進路を考えた時に農業が面白かったことを思い出し、農学部に進学しました。

農業に関わる仕事をしようと決めたのは、修士課程で生産者の方との出会いがあったからです。

学部生時代は実際の農業を学ぶ機会がほとんどなかったため、修士課程では生産者を紹介してもらうべく意を決して県庁へ。そこで普及センターを案内され、お米・果樹・野菜を作っている専業農家さんと出会い、研修をお願いしました。

毎週末の研修では一緒に朝食を食べ、夜まで仕事をさせてもらい、夕食をごちそうになって帰宅。農業の楽しさや苦労を肌で感じつつ、次第に農家さんの仕事に対する姿勢や考え方に共感するようになりました。

今思えば、手伝いにもならないレベルの学生の私を嫌な顔せず受け入れ、家族のように接してくれたことに感謝の言葉もありません。

卒業してから数年後、久しぶりに農家さんを訪ねて話をしたら「しっかりしたな」と言われたんです。学生と社会人、どちらの私も知っている方からの言葉はとても嬉しかったし、忘れられないですね。

私がこの仕事に就いているのは、間違いなく、研修を受け入れてくれた農家さんがいて、共に作業した経験があるから。皆さんもやりたいことがあれば、思い切って飛び込んでみてはいかがでしょうか。

そして、経験やノウハウは次の世代に伝えていってほしいですね。彼らの未来につながるきっかけになるかもしれませんから。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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