2024.03.21
- 2021年10月7日
- リレーコラム
フランクな交流を通して、人生の視野を広げよう
湯淺 墾道 明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 教授歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。
教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【39】
ゼミの指導教員だった芹澤齊先生(青山学院大学・名誉教授)からは、進路を決める際に大きな影響を受けました。
先生のゼミは毎週金曜日の4・5時限。その後は「第2ゼミ」という名の飲み会がお約束で、先生も必ず付き合ってくれていたのです。
そこでは、芹澤先生ご自身がどうして大学の先生を目指したのか、といった人生の深い話になることもありました。
当時はバブル経済の末期で将来の選択肢はたくさんありましたが、「第2ゼミ」での先生の話をきっかけに、研究者という道もあること、その先の厳しさについても教えていただきました。
こうして今、私も大学の教壇に立っているわけですが、意識せずとも芹澤先生と似た指導スタイルになっていることがあります。
それは、主体性を重視して、研究テーマの決定などに基本的に口出しをしないこと。
先生はよく「大学というのは技(業)を授ける場所ではない。だから大学は“講義”の場であり、“授業”の場ではない」とおっしゃっていました。確かに、小・中・高のように決められた教科書があって決まった内容を授けるところではないと、私も教える立場になって改めて思います。
思い返すとゼミの時間でも飲み会の場でも先生から多くのことを学び、それをずっと大切にしてきた気がしますね。
皆さんも時には恩師を振り返ってみてはいかがでしょうか。部下や後輩に対する指導の新たなヒントが見つかるかもしれません。
そして、仕事後の交流もぜひ大切にしてください。人生に影響を与えたり、互いの視野が広がったり、得られるものも多いと思いますよ。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。