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恩師の教えが今こそ、新たな“気付き”に繋がる

荒又 美陽 荒又 美陽 明治大学 文学部 教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【24】

私が影響を受けたのは、ドイツ中世史や、西洋社会史研究の第一人者、阿部謹也先生です。私は人生のターニングポイントにおいて、なぜかいつも先生の本と出合いました。

最初の出合いは、高校時代。『ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界』を読み、この有名な童話が、歴史上の事件をモチーフにしていると知りました。

童話には様々な解釈があることに驚くと同時に面白さを感じ、学びに対する興味が広がっていったのです。この本をきっかけに、当時、先生が教鞭をとっていた大学に進学しようと決めました。

次に先生の本によって人生が動いたのは、大学卒業後、社会人として働いていた頃です。

教養を身につけることは生きることと密接な関係があることを歴史的に説いた『「教養」とは何か』に刺激を受け、もう一度、勉強しようと決意し、会社を辞めて大学院に進みました。

大学教員となったタイミングでは、『自分のなかに歴史をよむ』が文庫化されており、書店で手に取りました。担当科目をどう教えるか悩んだとき、この本を自分なりに解釈してヒントを得てきました。

私が先生の本、そして先生ご本人に影響を受け、学びへの好奇心や困ったときの答えを引き出してきたように、私の授業も学生に、たとえ今はピンと来なくても、人生のどこかで効いてくることを願っています。

皆さんも、もし学生時代に使った教科書やノートがあれば、見直してみると面白いかもしれません。若い頃は聞き流してしまった教えからも、経験を重ねた今なら、新たな気付きを得られることがあると考えます。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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