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正しい情報を深掘りし、考え方を広げていこう

辻 昌美 辻 昌美 明治大学 専門職大学院 ガバナンス研究科 特任教授

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【71】

私は、環境ガバナンスを専門にしているのですが、研究のヒントは国際機関や政府が出版する各種白書・報告書や、国連総会、国連環境総会などで採択される文書から得ています。

これらは専門家が確認したエビデンスに基づく情報であり、環境問題に関する国際的な認識を掴むことができるからです。

確かな情報を得たら、さらにそれを深掘りするようにしています。

例えば、環境省発表の「環境白書」では、官公庁だけでなく、民間企業や団体、学校など、幅広い組織の環境への取り組みが紹介されています。

紹介されている事例はそれ自身、大切な情報源であるとともに、関係者に直接コンタクトを取って、詳しく話を聞き、研究を深めていくこともできます。

研究者でなくても、サステナビリティ経営が注目されている今、国内外の取り組みを広く知ることは、ビジネスのヒントとなるかもしれません。

多くの公的文書はインターネット上でダウンロードできますし、英文のものでも翻訳ソフトを使えば大まかな内容は掴めるので、活用してはいかがでしょう。

「こういったところに何か情報があるのではないか」と糸口さえ掴めれば、芋づる式に知識は入ってきます。

確かな情報を深掘りしていくと考え方が広がり、新しいアイデアも生まれやすくなるかもしれませんよ。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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