明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト

新聞から得た情報をデータベース化し、発信しよう

明治大学 商学部 教授 町田 一兵

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【64】

私は交通や物流に関する研究を行っていますが、日々の習慣として、オンラインとオフライン合わせて30紙以上の新聞を読んでいます。

会社勤めをしていた頃は、様々な企業を訪問して業界関連の最新情報を取り入れることができたのですが、大学教員になるとこうした機会がだいぶ減ってしまいました。

そのため、業界の状況や経済関連のことをリアルに把握し、新しい動向をつかむために、新聞をたくさん読むようになったのです。

最初は5紙からスタートしたのですが、なるべく異なる国から多様な情報収集をし、同じ出来事でも異なる立場で総合的に、複数の考えや認識を得ようと心掛けており、新聞の数もどんどん増えていきました。

現在、中国・台湾・香港・シンガポール・日本・アメリカを含め、30紙超になります。

なぜ複数の国のニュースを見るのかというと、同じ出来事でも国によって重視する度合いや視点が異なってくるからです。

この作業を毎日続けることで、自分のなかで蓄積ができ、例えばここからここまで鉄道線路ができることは何を意味するのか、ここに大型貨物輸送ターミナルを設置するのはなぜかという理由が見えてくるなど、アジア周辺でいま何が起こっているのかを、現地に行かなくてもある程度把握できるようになります。

また、新聞を読んだ後には興味関心を持つジャンルについて、自分なりにデータベースを作るようにしています。

基本的に2つのものを作っていて、ひとつは学生へ説明する際に使う教育用の事例、もうひとつは中国物流関係の資料です。

それを使えば、あるジャンルにおける出来事の流れを整理しようと思ったときに、短時間で時系列的に必要な資料を抽出でき、アイデアのヒントにすることもできます。

このデータベースをもとに、私は1ヶ月に1度整理して、これまで仕事で知り合った仲間たち(官僚・コンサル・学者、物流事業者、物流専攻の院生など、国内・海外問わず)に向けて、中国物流関連の情報の発信をしています。

かれこれ165ヶ月ぐらい続けていますが、色々な企業の方がそれを見て「そういうことあるんだ、うちも試してみよう」となったり、逆に「うちの企業はその話と違うよ」という反応が返ってきたりすることもあります。

ビジネスパーソンの方も、情報を集めただけで満足してしまうのではなく、それを自分なりにデータベース化し、重要だと思ったことは発信してみてはいかがでしょうか。

それに対する反応などを知ることで、また新しい発想に繋がっていくかもしれませんよ。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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