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動画を見たり、人との交流を通じて発想を広げよう

藤岡 資正 藤岡 資正 明治大学 専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 教授

いまやクリエイティブな職種に留まらず、多くのビジネスパーソンにとって発想力や企画力は必須のスキル。ライバルを一歩リードするのに役立つヒントを、知の先達である明治大学・教授陣の言葉から探ります。

教授陣によるリレーコラム/アイデアの泉【13】

私は経営学を専門にしていますが、研究を行う際のアイデアの源の一つとなるのは、やはり自らの研究分野の論文と第一線で活躍されている実務家との交流です。

それに加えて専門外の書物、最近では、ブログや動画からもヒントを得ることがあります。

私たち世代は昔、パナソニック創業者の松下幸之助氏などの偉大な経営者に関する書物から多くのことを学びましたが、いまビジネススクールに通う若い学生は、ネット配信を通じて起業家やアーティストからも多くの知識を吸収しています。

以前は、「アカデミックなもの以外は…」と敬遠していましたが、実際に見てみると納得できる部分もありますし、若い学生に話をするときにはより伝わりやすくなるよう、動画に出てくる方たちの事例や言葉を使うようにすることもあります。

いまの学生たちは多様なメディアを通じて様々な情報を吸収し、その情報は学生の価値観の形成にも影響を及ぼすため、私自身もそこから学ぶべきことが多々あるのです。

経営には経営者だけでなく、コンサルタントや政府機関など様々なアクターが関わっています。

独りよがりの学問にならないよう、なるべく多くのアクターと彼ら(彼女ら)のフィールドで真剣勝負をさせてもらいながら、相対的な立場で自らの存在価値を理解しようと試みています。

このことは経営学に限ったことではありません。ぜひ、「Meiji.net」をご覧になっている読者の方も、現場に出て、多種多様なアクターとの交流を図りましょう。

自分のことを客観的に内省する視点が身につき、専門分野の難しさや厳しさ、そして楽しさを再認識できるはずです。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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