
2023.03.23
明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト
【教員プロフィール】
中村 孝博(なかむら・たかひろ) 先生
明治大学 農学部 教授
専門は時間生物学。地球上のほぼすべての生物が持っている「体内時計」のなかでも、約1日周期となる「概日リズム」を研究しています。概日リズムのメカニズムを分子レベルから解明することで、病気の治療や養殖技術の向上などに役立てたいと考えています。
もし、時間の手がかりのない洞窟の中に長い時間閉じ込められてしまったとしても、人間は一定の周期で眠り、目を覚ますこと繰り返します。それは体の様々な機能を調整している「体内時計」のおかげ。しかし、自然につくられるはずの「1日のリズム」が何かの拍子におかしくなると、今度は体調が悪くなったり病気にかかりやすくなったりしてしまいます。
中村先生は、この体内時計の研究のスペシャリスト。たとえば週末に寝溜めしてしまうビジネスパーソンや、昼間に外へ出られない不登校の子どもといった人たちの体の中では何が起きているのでしょうか? 脳、神経、遺伝子といったキーワードから最新の科学でわかったことを先生に教えてもらいました。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。