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土壌は資源であり、持続的な活用のためには知恵が必要

加藤 雅彦 加藤 雅彦 明治大学 農学部 准教授

土壌の物理化学生物性を正しく理解することが大切

 適切な処置とはどういうことか。例えば、土壌の肥沃度を高め、作物の生産量を上げるには、肥料をたくさん与えれば良いと思われがちですが、ただ、与えれば良いというものではありません。

 土壌の成分を考え、作物の生産に適するように養分を入れていくことが必要です。

 もちろん、農家の人たちには、代々伝えられたやり方があり、その土地において有効な措置を行っていると思います。

 しかし、様々な環境の変化のある今日では、的確な知識をもつことも大切です。例えば、土壌の物理化学生物性を正しく理解することです。

 すなわち、物理的に、土壌の通気性や保水性、透水性の改善を考え、作物の根を張りやすくすること。

 化学的に、土壌の適度な酸性度、適度な塩基バランス、高い養分保持力を考えること。

 そして、生物性として、多様な土壌生物や、様々な微生物が安定して混在している状態を考えることです。

 こうした知識をもって土壌資源を捉えることが、生産性の高い土壌資源の保全に繋がり、土壌の持続的な利用にも繋がっていくと思います。

 また、私の研究には、汚染された土壌の健全化があります。例えば、重金属で汚染された土壌に、それらの重金属に反応する資材を混ぜることで不溶化、すなわち、重金属を溶け出しにくくするのです。こうした研究も、物理化学の応用です。

 私たちが目指すのは、決して大自然ではありません。人にとって生きていくための環境や、生きていくための食物の生産を持続的に行える土壌資源を保全していくために、私たちができることを考えることなのです。

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