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行政はなぜ必要?なくては困るが、甘えすぎも要注意!

明治大学 政治経済学部 准教授 西村 弥

非民主的な存在である官僚をコントロールする制度が必要

 日本は、当然、民主主義の国です。すると、私たち自身が、私たちのことを決めて、それに対して運営していくというのが、本来の姿です。

 そう考えると、官僚や公務員には日常の行政活動を担ってもらっているのであり、彼らは私たちの代理人ということになります。

 ところが、そこには、なんの民主的な担保もありません。政治の代理人である政治家は、有権者である私たちが選びますが、公務員には試験で良かった者が就き、官僚の面接にパスした者が官僚になっています。

 もちろん、これだけ高度に発達した現代社会での行政業務は、専門分化、多様化していて、専門知識や能力がないと担えないという面はあります。

 例えば、薬価を改定する際、その薬が医学の中でどういう役割を果たしているのか、どの程度の効果があり、どの程度の原価で、どのくらいの利益率だと製薬会社が維持可能なのかなど、それ相応の専門知識がないと判定はできません。

 実情としては、公務員を試験によって選び、さらに専門性を育てていかざるをえないのです。しかし、であればこそ、民主制を担保するための制度が必要になってきます。

 例えば、アメリカは、非民主的な存在である官僚をコントロールするために、大統領が連邦政府の官僚、約3000人を任命する制度をとっています。民意で選ばれた大統領が替われば、自分の考えや方針を反映できるように、官僚も替えるということです。

 この政治任用の制度は日本にはありません。しかし、2014年、内閣人事局が設置され、国家公務員の幹部人事は内閣の権限の下で行われるようになりました。

 民主的に、民意をきちんと行政機関に反映させるということが、この制度の本来の理想です。が、与党の意向に沿う官僚が昇任しやすく、その結果、政治家の顔色を見て忖度することが横行し、公正であるべき行政業務の判断を歪ませる要因になっている懸念が高まっています。

 しかも、官僚による不正が発覚した際、本来、厳しく問われるはずの任命者の責任がほとんど問われていません。運用されてまだ4年の制度なので、本来の主旨に沿うよう、今後は制度の欠陥を是正していくことが必要です。

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