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本質をつかむため、勇気を持って異端者になろう

末永 啓一郎 末永 啓一郎 明治大学 政治経済学部 教授

歴史に名を残す偉人から、カリスマ性のある著名人、その道を究めた学者まで。明治大学・教授陣に影響を与えた人物を通して、人生やビジネスに新たな視点をお届けします。

教授陣によるリレーコラム/人生で影響を受けた人物【2】

私は経済学を専門にしていますが、研究の手法において影響を受けているのが、学生時代からの恩師である中村文隆先生と、経済学者のシュンペーターです。

中村先生は、一般的な経済の見方とは異なる視点からの研究を数多くされています。

少し異端派的なスタイルになりますが、違う角度から分析することでまったく新しいパラダイムを生み出し、より本質的なところをつかむことができるのです。

私も正統派の経済学には限界を感じ、その考え方を受け継ぎました。

自身のいまの研究者としての立ち位置や、研究の方向性を示してくれたのは、中村先生だと感じています。

もう一人のシュンペーターは、20世紀初期に活躍した学者で、現在では経済学の古典とよばれている本を若くして発表した人物です。

“経済発展の本質はイノベーションである”ことを最初に主張するなど、その功績は世界的に知られています。

彼もまた、正統派の経済学の中で異端視される部分がありましたが、経済の本質を理解するために、異なる角度から長期的な現象を理解しようする考え方に感銘を受けました。

ただ実のところ、最初にシュンペーターの本を読んだときは、あまり面白いと思えませんでした。

その印象が変わったのは、論文の執筆や研究の過程で行き詰まったときに、改めてシュンペーターやアダム・スミスなどの古典に触れたことがきっかけです。

問題意識を持って本を読むことで、過去の偉大な学者たちも自分と同じようなことを考えていたのだと気づき、関心が高まったところがあります。

ビジネスパーソンの方も、自分が苦しいときにこそ、以前はつまらないと思ったようなものに目を通してみると、新たな発見があるかもしれません。

問題に直面した際に過去や本質を見つめ直すことは、社会に産業を生み出す上でも重要ですし、人生に行き詰まったときにも有効だと思いますよ。

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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