
2023.03.23
明治大学の教授陣が社会のあらゆるテーマと向き合う、大学独自の情報発信サイト
ときに人生の指針となり、仕事のヒントとなり、コミュニケーションツールの一助となる「読書」。幅広い読書遍歴を誇る明治大学の教授陣が、これからの社会を担うビジネスパーソンに向けて選りすぐりの一冊をご紹介。
『農業および園芸』(養賢堂)
マニアックかもしれませんが、農学分野の商業誌「農業および園芸」は学生時代から愛読しています。ご存じない方に少しご説明すると、例えば、東南アジアの稲作はこういうものであるという情報など、農学・農業上の新しい研究や実際の増益に役立つ国内外の新説が幅広い分野にわたって掲載されているものです。私もかつてポストドクターだった頃に、バイオ燃料関連で学会発表したものを掲載されたことがありました。1926年創刊と長い歴史があり、農業に取り組む人にとっては最新情報を得る上でとても勉強になります。
専門書に触れる機会を常に持っておくという意味では、農業関係に限らず一般の方も同様です。若いときは業界誌や専門書を幅広くチェックしていても、仕事で経験を重ねたり、日々の業務に忙殺されたりしているうちに、そういう機会から遠ざかることがあります。
ネットで検索し、5~6行の文章を読んだだけで分かったような気にならず、それぞれの仕事の中で知識を新しいものにしていくために専門書を活用する。そういった読書の方法はいかがでしょうか。
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。