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#6 次に来るのは、モデスト・ファッション?

明治大学 国際日本学部 特任教授 中野 香織

ミレニアル世代のファストファッション離れ、アナログ回帰。そしてモデスト・ファッションへ。

いま、日本は少子高齢化で、若い層の減少が問題になっていますが、世界を見ると、いわゆるミレニアル世代が市場の中心になってきています。ミレニアル世代とは、1980年代から90年代に生まれた、いま、22歳~32歳くらいの世代です。この世代は、SNSを介して友情や人間関係を強めていくことに特徴があり、社会に良いことを還元していく志向も強くあります。そんな世代が意識しているのが、ファストファッションによる環境汚染問題です。例えば、短いサイクルで大量生産、販売されるため、廃棄される量も多く、山積みされている服から染み出した染料が、土壌を汚染することが深刻な問題となっているのです。実は、地球を汚染している原因の第2位は、服といわれています。そこで、ミレニアル世代は、ファストファッション離れと、作り手と着る人がお互いに顔が見える服、いわばアナログ回帰に向かっています。さらに、長く着ることができるオーダーメイドにも立ち返っています。この回帰の流れは、今後さらに大きくなっていくのではないかと思います。

また、いま大注目なのが、ムスリムのミレニアル世代です。「ジェネレーションM」と呼ばれています。イスラム教徒の女性の衣服というと、従来は保守的で慎み深すぎる傾向でしたが、ミレニアル世代に向けて、新たなモデスト(慎み)ファッションを提案する動きが世界で起き始めています。経済力をつけてきたこの世代は、今後、大きな市場を形成するだろうと私は思います。東京でもモデスト・ファッションのコレクションが行われましたが、反響は大きく、ムスリムだけでなく、日本人からも着たいという声が出ました。いま、モデスト・ファッションからは目が離せません。

ファッション現象は、時代の先を行きます。何が流行りつつあるかを見ると、次の時代が見えてきます。そういった意味で、ムスリム文化圏の躍進にはこれから注目です。イスラムというとテロリストと思っているようでは、時代から取り残されるかもしれません。また、世界のミレニアル世代と同様に日本のミレニアル世代にも期待したいです。もっと元気を出して、新たなムーブを起こしてほしいと思っています。そのためには、この連載の第1回で述べたように、日頃から自分の行動を磨き、自分のスタイルをもった人になっていってほしいと思います。

#1 ファッションセンスを磨くには、どうしたら良いの?
#2 自分の欠点を隠す必要はない!?
#3 自分を印象づけるシグネチャーとは?
#4 プラスワン・アイテムの効果とは?
#5 日本のファッションの常識は世界の非常識?
#6 次に来るのは、モデスト・ファッション?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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