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人の印象美は時間の中で構築され、欠点はパワーになる。

その人が格好良いか、美しいか、というのは、見た一瞬の印象ももちろんありますが、人の印象は時間の中で構築されるものだと、私は考えています。それを、私は印象美と言っています。例えば、オシャレできれいな服を着て、一見、美しく見えるのに、その後の行動が貧しかったら、幻滅です。やはり人は、周りの人の記憶に蓄積されるような、美しい言葉、美しい振る舞いがあることで、結果として、美しい人であるとか、スタイルがあると思われるのです。

逆に言えば、一見すると欠点であることも、強みにすることができます。1960年代から歌手、女優として活躍したバーブラ・ストライサンドは、鼻が長すぎると言われました。ミック・ジャガーは唇が厚すぎると言われ、フレディ・マーキュリーは出っ歯と言われ、アデルはプラスサイズだと言われています。しかし、彼らは欠点と言われたことを隠したり、直したりせず、自分の活動を人々の記憶に蓄積し、印象美を構築していきます。そして、欠点をむしろ強調し、活かすことで、それを個性的なチャームポイントとして、人々に印象づけるのです。例えば、バーブラ・ストライサンドは、あえて横から撮った写真をアップにしてファッショングラビアにしました。長すぎると言われる鼻を強調したのです。これを企画したのが「ヴォーグ」のカリスマ編集長だったダイアナ・ヴリーランドです。この演出こそ、「ちょっと魔法をかける」テクニックといえます。

大切なのは、まず、自分の欠点と言われているものを受け入れる勇気です。そもそも完璧な人などいません。欠点があって当たり前。その欠点を受け入れ、そして愛される努力を続けることです。そうすれば、その努力が周りの人の記憶に蓄積され、欠点も個性的な印象美となっていくのです。欠点を強調してチャームポイントにする、「ちょっと魔法をかける」テクニックは、自分の全てを受容するという点で、他人の価値観に左右されない本物の自信をも生みます。

次回は、自分らしさを印象づけるシグネチャー・グルーミングについて紹介します。

#1 ファッションセンスを磨くには、どうしたら良いの?
#2 自分の欠点を隠す必要はない!?
#3 自分を印象づけるシグネチャーとは?
#4 プラスワン・アイテムの効果とは?
#5 日本のファッションの常識は世界の非常識?
#6 次に来るのは、モデスト・ファッション?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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