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2023.03.22

仮想実験室で前人未到の発見へ

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金子弘昌【教員プロフィール】
金子弘昌(かねこ・ひろまさ)先生
明治大学 理工学部 准教授
専門は化学・化学工学とデータサイエンスの融合。さまざまな化学データの見える化、新しい化学構造や高機能材料の設計、行うべき実験の提案、化学プラントの内部状態の推定・制御方法の提案などを研究しています。夢は「原子から地球までを一つの数式で表す」ことです。

化学の暗黙知を数式に

 化学や化学工学は医薬品の生産に欠かせない学問です。薬の有効成分となる分子の発見のみならず、反応器や錠剤の設計、製造する工場の管理と制御——。科学者たちは毎日、化学構造や温度、湿度、圧力、流量といった数字とにらめっこしながら、何万回も失敗してやっと1回成功するような途方もない実験に挑んでいます。

 金子先生の研究は、膨大な化学データを分析し、実験科学者たちが持つ暗黙知を組み込みながら、隠されている性質との関係を数式で表現する、というもの。喩えるなら、そこはコンピューターでつくった“仮想実験室”。いったい、どんなことができるのでしょう?

※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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