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夫婦別姓、生殖補助医療と人権問題 ―求められる『多様な家族』の幸せを保障する法の整備―

石井 美智子 石井 美智子 明治大学 法学部 教授

多様な家族を保障する社会へ

石井美智子教授 ――今後、多様化する家族という社会の変化に、国民はどう向き合えばいいのでしょうか。

東日本大震災を契機に、最も大切なのは「家族」と考える人が、今まで以上に増えたと言われています。そして一番大切な「家族」には、冒頭述べたように、「様々な形」があります。それぞれが望む形で家族を築き、一人ひとりが幸せに生きることができる社会を創造することが求められています。そのためには、「多様な家族」を、法は保障する必要があります。
加えて重要なのは、国民の意識です。多様な家族の形を受け入れることができるかどうか。それは市民社会の成熟度が問われているといってもいいでしょう。「夫婦同姓」が憲法の保障する男女平等に反するように、あるいは同性婚や生殖補助医療でも見られるように、家族の問題は人権の問題と密接に関わっています。人権意識の高まりが、家族のあり方の多様性を受け入れる寛容な社会を育むといえるでしょう。まずは個々人の生き方や考え方を尊重することが、より良い社会の創造のために必要であると思われます。

 ――本日は、ありがとうございました。

※掲載内容は2015年3月時点の情報です。

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※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。

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