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K-POP世代が日韓相互理解の架け橋になる

李 英美 李 英美 明治大学 商学部 教授

第4次韓流ブームの中心はK-POP

 一方、日本で韓国を受け入れる下地として大きかったのは、2002年、サッカーの日韓ワールドカップではないでしょうか。そのとき、日本の人たちが韓国代表も応援してくれました。これは、韓国に親近感や関心をもつきっかけになったのではないかと思います。

 実は、1988年のソウルオリンピックの頃、私は日本の仲の良い友人に、あなたの家にテレビはある? と聞かれ、ショックを受けたことがありました。

 彼女は、韓国人である私と友人になるくらいですから、韓国に対して差別意識などないのですが、遅れている国という無意識の偏見のようなものがあったのです。これは、当時の日本人の多くが韓国に抱いていたイメージだと思います。

 それが、1998年の日本文化開放政策と、2002年の日韓ワールドカップによって大きく変わっていったと思います。

 そして、2003年の「冬のソナタ」によって始まるのが第1次韓流ブームです。2005年には「宮廷女官チャングムの誓い」もヒットするなど、このときはドラマが中心で、中高年の女性や男性を惹きつけました。一方で、BoAや東方神起が人気を得るなど、若い世代にも音楽が浸透し始めます。

 2011年の紅白歌合戦に、東方神起、少女時代、KARAが出場した頃が第2次ブームです。この頃からK-POPが日本の若い世代に広く受け入れられ、定着していきます。

 2010年代の後半になると、新大久保のコリア・タウンがマスコミなどにも度々取り上げられ、注目されるようになります。エンターテインメントだけでなく、韓国料理や韓国コスメも人気となったのが第3次韓流ブームです。

 そして現在は、第4次ブームになっていると思います。それを牽引しているのはK-POPです。最近の若い世代にとっては、K-POPは聴くだけでなく、ダンスを含めたカルチャーになっていると思います。

 例えば、明治大学にもK-POPのカバーダンスのサークルがありますが、30名くらいの定員のところに、150名の入部希望者がくるほどの人気です。

 都内の各大学にある、こうしたサークルによるコンテスト大会も毎年開催されていますが、すごい熱気で盛り上がっています。ステージを見たくても、会場に入れない人がたくさんいるほどです。

 そんな彼らは、韓国のエンターテインメントをただ消費しているだけかと言えば、そんなことはありません。

 例えば、第二外国語として、私が担当する韓国語の授業を受ける学生が増えています。彼らはK-POPをきっかけとして、韓国の歴史や伝統文化に関心をもち、それを学ぼうとしているのです。

 実際、私のゼミでは、韓国について関心のあることを調べてプレゼンする課題を出すと、朝鮮王朝時代のことや、それ以前の高麗や高句麗、新羅のことを調べてくる学生もいます。それは、外国人が日本の古墳時代のことに関心をもち、調べるようなことと同じで、本当に驚きます。

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