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人材教育の最前線!Twitter Japanと明治大学の取り組みからみえてきた成果とは?

Meiji.net編集部 Meiji.net編集部 

答えのない問いに取り組む楽しさ

■日経HR渡辺氏
 今回のPBLに参加したのは、コロナ禍で学びを続けてきた大学1、2年生たちでした。振り返って感じられたことを教えてください。

■明治大学 就職キャリア支援センター長 副学長(学務担当) 農学部教授 浜本 牧子(以下、明治大学浜本)
 本年度の1、2年生は、コロナ禍でほとんどキャンパスに来られませんでした。友達を作る機会やサークル活動の機会が制限され、豊かな人間性を育む機会やコミュニケーション力を形成する機会をあまり得られなかったと思います。そのような学生たちに今回、チャレンジ精神を持って取り組むPBLの機会を提供できたので本当に良かったです。

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「学部、キャンパスが異なる学生たちで結成されたチームでは多様な個性を尊重しつつ、協同することが求められます。」と浜本氏

■明治大学 就職キャリア支援センター職員 倉吉 俊一郎(以下、明治大学倉吉)
 PBLプログラムは以前から実施していましたが、コロナ禍で行動が制限されました。少しでも充実した学生生活になる機会を提供したいと、より強く思うようになったことが今回の原動力になっています。特に1、2年生のうちに失敗も含めた経験を積んだ方がより一層、強く成長できますので、低学年を対象とした企業との連携PBLを今後も重視していきたいです。

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大学で学んだ知識はそのままビジネスの場には生かせないと気づき、様々なことに意欲的な学生が増え、担当者として非常にうれしく思います。

■TwitterJapan国定氏
 学生たちは当初、斬新なアイデアを出し、かっこいい提案をしなければならないと思い込んでいる様子でした。しかし徐々にチームの中で、自問する回数が増え、私にも意見を求めてくるようになりました。

■明治大学浜本
 1、2年生でPBLに参加し、悔しいと感じる経験をすることで失敗を恐れず、課題や問題に対して果敢に取り組む姿勢が育まれます。また、多種多様な価値観や考えを持つ人と率先して交流し、視野を広げようとする気持ちも芽生えるでしょう。それらが普段の授業や研究、課外活動に取り組む姿勢に大きな影響を与えると考えています。

■明治大学倉吉
 大学における研究活動では答えのない課題に直面します。社会に出る前に、PBLで答えのない問いに踏み出す楽しさや厳しさを体感してもらえたと考えています。

■TwitterJapan永妻氏
 他者と関わらない「省エネの働き方」が効率良く感じられるかもしれませんが、どれだけやっても成果は1人分です。チームで協働してプロジェクトを進めれば、2倍、3倍の結果に結びつくでしょう。解のないビジネスの世界へ出ていく前に、いろいろな価値観に触れてスケールを大きくさせていく「省エネではない働き方」に取り組んでいただけたと思います。

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