
世の中の気になる出来事をピックアップし、明治大学の教授陣がその専門的な視点からみなさんへのアドバイスを連載形式でお届けするトレンドウォッチ。今回はうつ病やストレスについて取り上げます。職場でも、家庭でも、様々な機会で特に人間関係のストレスを感じる人は多いと思います。今回は心理学やカウンセリングが専門の、明治大学文学部、諸富 祥彦教授にお話をお伺いしました。
現代ビジネスマンに急増する「うつ病」とは、どんな病気?
いま、ビジネスマンの悩みをたどっていくと、うつ病であることが非常に多くなっています。
症状は様々ですが、特徴的な例としては、
「朝起きたときにもう疲れがある」
「やる気が起きず集中力が持続できない」
「自分は仕事ができず、仕事をする値打ちのない人間だと自己否定する」
「以前は几帳面だったのに机の上が乱雑になってきた、提出物の提出期限が守れなくなってきた」
「以前は温厚だったのに突然怒るようになった」
などがあります。
原因は、ストレスによる脳の過労状態です。あまりにも多くの仕事を抱え込み過ぎて対処できなくなり、
気忙しさや憂慮すべきことが積み重なると、だんだん精神的に参ってしまい、上記のような症状が出てくるのです。
それでも頑張ろうとすると、とうとう精神が耐えきれず自殺にいたるケースも少なくありません。
ストレス社会といわれる現代では、誰もがこうしたうつ病に罹る危険性があり、他人事ではありません。
#1 現代ビジネスマンに急増する「うつ病」とは、どんな病気?
#2 ストレスをためないためのテクニック <その1場所を変える>
#3 ストレスをためないためのテクニック <その2呼吸法>
#4 ストレスをためないためのテクニック <その3援助希求>
#5 うつ病に罹っていないか、自分でチェックするポイント
#6 専門家に気軽に相談する工夫
※記事の内容は、執筆者個人の考え、意見に基づくものであり、明治大学の公式見解を示すものではありません。